頑張りたいけれど、今は無理というときに
『負けないで』
『頑張ろう』
『乗り越えよう』
発達障害児の親としてよく目にする言葉です。
とても大切なことで、その言葉を糧に今日という日を乗り切れる人もいるかもしれない。その一方で、手の届いて来ない支援の中で前向きな言葉が心のしこりとなる場合もあります。
頑張るには、一度立ち止まることも大切
福祉関係の記事には、よく『繋がり』『絆』『寄り添い』と記載されています。前を向こうとするポジティブな言葉がけが、あちこちで飛び交っています。
とても大切なことなのだけど、前向きな言葉の数々によって心に違和感が残ることもありました。なぜなら、前を向くことも立ち止まることも、それぞれのペースが確保されていてこそ尚。前を向くのに、誰かのペースを強いられることほどツラいものはないからです。
『頑張れるのなら、頑張りたい』『繋がれるものなら、繋がりたい』そう思いながらも『今は出来ない』というケースも往々にしてあったんです。
そうした経験に基づいて、私が感じることは『育児上のネガティブな気持ち』は発信された方がいいということです。当事者以外から前を向く言葉をかけられる事より、本人たちのネガティブな発言こそ、これからの福祉に必要なニーズとなり励みとなるように感じています。
『こんなことで、困っている』『こんなことをされたら困る』、そうした声は、必ず誰かが受け取ってくれていて福祉のよりよい改善に繫がるきっかけとなるはずです。逆手に取ると、今現在に心が困窮している人が『ツラい』を言える場が無ければ、本当に必要な支援が見過ごされてしまうかもしれない。
明るい人たちの中で、苦しみが増幅する人たち
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