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『貧困』が、子ども達に及ぼすもの

貧困って、お金のことかと思う方も多いのではないでしょうか?

私は、ひとり親をしています。その中で気付くことのひとつに、貧困とはお金の話しだけに及ばないということです。人手や世話人と言った人的資源や、余暇や手間暇のないその人自身の余裕の匙加減だったりします。それによって、余裕のない状況の置かれた状態を貧困と呼ぶのではないでしょうか。

なんだか、ややこしいですね。今回は『貧困』に基づいた『子どもたちの体験格差』についての何だか長いコラムです。(※殴り書きなので、誤字脱字ご注意ください)

ーーひとり親の子育て大変です

一般的に子どもを育てるには『働く人』と『育てる人』、それぞれの中心者が必要です。ひとり親の我が家は、人手がなくてマジ大変でした。もっというと、子どもたちが障害者だから、経済的にも時間的にも完全な余力不足です。しかし、現状では、それを親だけで何とかするしかない。とはいえ、やってやれないわけではないし声をあげていいのかどうか微妙に感じてしまいます。しかし、『なんとか生活できる』といった暮らしが、心的にも体的にもいいわけはありません。

ーー貧困について

今や日本も、離婚大国です。既婚者の3組に1組は離婚するとまで聞いたことがあります。

なかでも、子連れで離婚する人の多くが『貧困』になります。私もそうですが、実際に貧困になってみると、貧しいってお金だけの問題じゃないと気付きます。貧しくなるのは、時間も心の余裕も体力などを含めたさまざまなこと。そして、意外と気付かれない貧困者の悔しさとして『大切な人たちに、与えることができなくなること』があると、身を以て感じています。

具体的には、我が子たちにエンターテイメントを楽しませてあげることができないことがツラい。親心として、我が子の希望は叶えてあげたいじゃないですか。それなのに、できないですよ。『なんて情けないだろう』と思うことばかり。

ーー我が家の具体例

たとえば、習い事です。習い事というのは、保護者にお金と時間の余裕がなければ通わせることができません。誰かにとって普通に出来ることが、貧困というだけでとても敷居の高いものとなってしまうんです。他にも、旅行や映画、スポーツ観戦、外食、ショッピングなどもその対象でしょう。

また、障害児育児の側面から例をあげると、障害児たちは確実に『エンターテイメント』が足りません。障害を抱えていることで、いつも周りに支援者が居ます。障害がなければ普通のこととされる『子どもたちだけで遊ぶ』といった、ごく簡単なことがとても難しいことになってしまいます。さすがに10代にもなれば大人に秘密も持ちたいことでしょう。

そういうと、支援制度を活用すれば?と思うかもしれません。しかし、現在の福祉の制度は最低限の暮らしを確保するためのもので順番待ち状態です。人的資源も、めっぽう足りないため、緊急のものばかりで福祉が消費されてばかりです。誰かのエンターテイメントのための順番なんて回ってこないんです。

ーー強者が強者に、弱者はより弱者に

今に始まったことじゃないけれど、財産にしろ才能にしろ持つ者はどんどん豊かになっていき、持たない者はどこまでも困窮する雰囲気が日本にはあります。まるで発展途上国じゃん。

先日、息子の連絡袋に市立中学校の案内が入っていたんですよ。その学校では、授業の一環として将来に役立ちそうな多くを学べるし、あらゆるスポーツを体験してみることができる。あらゆる場に学習・就労体験にいけるし、生の語学に存分に触れることができる。

人一倍、やりたいことが多い息子にも行かせてあげたいと思ったんですよね。しかし、入学金は我が家の家賃以上。さらに、障害者支援はどうする?諦めるしかなくて、すぐにごみ箱に捨てました。

こんなことを書くと、支援を受ける身なのに『エンターテイメントを楽しむなんて贅沢では?』と思う方も居るかもしれません。ただ、一度考えて見て欲しい。エンターテイメントを閉ざされた世界を。誰かが享受する何かを『贅沢』と感じてしまうのなら、それはあなた自身がある程度の生活強者だということです。お金さえ手に入れることができれば、意外とすぐに贅沢を味わうことができる側の人間だからです。

弱者というのは、けしてお金だけでは解決できない問題を持っている。そして、エンターテイメントを楽しむことさえ贅沢だと思わされる。

ーー日本の大人が出来ること

私は若いころ、発展途上国をあるきました。その国々では、弱者の抱える問題を、強者が解決できません。強者も生活に困窮しており、弱者に手を差し伸べる余裕さえありません。それは、悲しい現実として今でも私の胸に強くきざまれています。

日本の未来も不安視されることが増えたものの、まだ強者が豊かだといえます。弱者を気に掛ける余力がある国だと思います。

だからこそ、声上げていきたいなって思うんですよ。
『未来の日本を生きる子どもたちにエンターテイメントを!』と。
私は、そう願って止みません。

ーークラファン応援しています!

で…
現在、株式会社リディラバさんが『大地の芸術祭で、困難を抱える中高生100人と、人生を変える修学旅行を実現したい!』として、クラウドファウンディング実施中です!

とくに、以下記事である『見過ごされてきた「体験格差」』ってところを読んで欲しい。私みたいな凡人では伝えられない大切なことが記載してあります。※支援集めるためのご協力も出来ればと思っています!

こうした活動が広まって、生活強者と弱者の体験格差が狭まっていくといいなって考えるんですよね。興味をもったことで、さまざまな社会課題が、みんなのものになっていくといいなと思うんですよね!

今日は、ここまで!

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