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世界にひとつの巨大スケッチブック-2-

ついにスタートした「YUKIMASA IDA ART BOOK」の制作。
舞台は長野県にある太田さんのアトリエです。

まずは、以前太田さんご自身が制作した「hon ami」サンプルのチェック。
普通の本とは違うので、いろいろと特殊な工程を踏む大型本。少し時間が経っているので、大型本の本としての構造を改めて確認します。

細かい部分を検証しつつ、いよいよ制作が始まります!

折って、綴じる

今回のスケッチブックのサイズは、B2と呼ばれる大きさです。
一般的には大きめのポスターで採用されるような大きさなので、
とにかく扱いが大変です。
まずは、B2の倍くらいの大きさの用紙を、2つに折っていくところから始まります。この2つ折りの束を積み重ねていき、糸で綴じていくのです。
口で言うのは簡単ですが、大きい用紙を折っていくだけでもなかなか大変です。

折った束が積みあがってきている様子がこちら。
さらに、外側からは見えない部分の寸法なども考えながら、
少しずつ制作は進行していきます。

こちらは、糸を通す穴を折り目に開けている様子。
この折の束の数は全部で25です。
折って、穴を開けて、という工程を丁寧に丁寧に繰り返していきます。
これだけでかなりの時間を費やすことに。
本当に気の遠くなるような作業です。

すべての束が出来上がるにはかなりの時間がかかるため、
とりあえず2束を糸で綴じていく工程を太田さんが見せてくれました。
ジャズが流れるアトリエに、シューッという、糸が紙を通り抜けていく音が静かに響きます。

紙が大きいので、ずっと座ったままでは糸を通すことができません。
こんなふうに、紙を支えながら、慎重に糸を通していきます。
昼からスタートしたのですが、あたりは少し暗くなってきました。
この先、糸を通す作業で数時間かかると思われるため、
いったん取材は終了です。

本文の束が出来上がった

前回から少し時間を置いて、アトリエを訪問しました。
この間に、だいぶ本文の束が積みあがっています!

まだまだ最初の段階ですが、これだけでだいぶ本の形がイメージできるので、かなり楽しみになってきました。
回数を重ねて、太田さんの糸を通すスピードも上がってきます。

無事に糸を通し終わると、
次は背中を固める工程へ。その前に本文をしっかりと固定します。
次回、本の背が作り込まれます!

(世界にひとつの巨大スケッチブック 第2回 おわり)