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読書記録③君の事を想う私の、わたしを愛するきみ

どうも!読書好きナース穂南です

今回読んだ本はこちら

人が愛するのは肉体なのか。それとも、魂、心、精神なのか。
魂のみが死滅してしまう奇病、「ルドング病」が流行する2110年の日本。その唯一の治療法は、過去に死んだ人間の精神を代わりに肉体に入れるというものだった。2014年、28歳の若さでこの世を去った井上綾乃(いのうえあやの)は、30歳の「小笠原霧恵」という女性の肉体に精神を宿し、2110年の日本で再び目覚める。しかし綾乃は、既に自分が愛した夫と娘がいない世界のなかで、見ず知らずの「霧恵」の旦那である秀(しゅう)と、娘の梢(こずえ)と共に家族として生きていくことを迫られる・・・・・・。

君のことを想う私の、わたしを愛するきみ。(著:佐木隆臣)

人が入れ替わる話はよくありますが、死んだ人間の魂を移植するという設定というのは新鮮でした。

愛していた夫や娘はすでに亡くなった世界で、身体は別の人。不思議な世界観でしたね。

わたしが「綾乃」であれば、受け入れられるだろうか。生きていけるだろうかと考えました。なんとか生きていけたとしても、考えきれないほどの葛藤はあるだろうなと思いました。

そして、「秀」の立場となった時、大切な妻がなくなり、魂の移植をすることを決断。しかし、身体は妻でも中身は全然違う人になってしまっていたら、頭で理解できていても受け入れることはできるだろうか。

色々な人の視点に立って読めたのでおもしろかったです。
そんな世の中にはなってほしくないなと思う反面、亡くなった大事な魂と出会えるのはいいなと思いました。


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