屋根を叩く音

屋根を叩く音で

目が覚めた。

雨?鳥?

ガタコト

ポンポン

どんぐりだ!


クローチェの

マダムが聞いた

ドングリが落ちて

屋根に当たる音。

そのドングリは

何色だったのだろう。


どれもが黄金色で

自分が一番偉いと

わあわあと

言い争っていたら

楽しいだろうなと思う。

宮沢賢治の世界だ。


茶色のドングリが

朝の光を浴びて

黄金色に綺麗に耀く。

赤いズボンを履いて。

そんなことがあったら

どんなに素晴らしいか。


でも、ちょっと早起きして

純粋な心で眺めれば

そうした奇跡みたいなことも

普通に見られるものなのだ。

自分の心次第、心掛け次第で

奇跡は起こるのだ。