「アテスウェイ!」

“a tes souhaits!”
「アテスウェイ」の
意味は「お大事に!」。
くしゃみしたら
すぐに言われる言葉。

風邪じゃないといいけど、
で「お大事に」と思っていた。
でも本当はくしゃみは
魂が抜けてしまうからで、
抜けないように願うのだ。

“souhaits”は「願い」だから
直訳すれば「アテスウェイ」は
「願いが叶いますように」。
どちらの意味かわからないが、
店の名前にしたところがある。

西荻窪にあるパティスリー。
行列のできる人気店で今年、
サロンドショコラパリで
世界一を受賞し店名通り、
また一つ「願いが叶った」*。

店のビルの上には友人の
隠れワイン会部屋があり、
ワイン会を抜け出して、
「アテスウェイ」に降り、
お土産を購入することに。

秋の「アテスウェイ」は
聳え立つ「モンブラン」と、
「ルーロー・オ・マロン」なる
栗のロールケーキが有名だが、
他にも絢爛豪華なケーキが‥。

純白の雪を被った大きな山
高く険しく美しく聳え立つ
デコレーションケーキ。
まさにこれこそが白い山、
モンブランであると確信した。

家に持ち帰り妻にプレゼント。
ヨーロッパアルプス最高峰は
彼女に驚きと嬉しさをもたらし
その味わいも最高峰であった。
純白の生クリームの下には
「ルーロー・オ・マロン」が
隠されていたのであった。

*シェフの川村英樹さんは1997年にクープドフランス世界大会で日本人初の総合優勝、2000年フランスアルパションコンクールショコラ部門優勝、2016年米国ペストリーライヴショコラ優勝の優勝歴を誇る。