エクセルシオ

美しい音色で人々を魅了してきた
「クァルテット・エクルシオ」が
結成30周年の定期演奏会を行った。
古風な佇まいの上野文化会館小ホール、
上品でシックで意欲的で若々しい、
息の合った素晴らしい四重奏だった。

1曲目がモーツァルトの
弦楽四重奏曲第17番「狩」、
2曲目が権代敦彦の「空のその先、
弦楽四重奏のための」、
3曲目がベートーヴェンの
「弦楽四重奏曲第14番」。

権代敦彦の曲は「エク」が
結成30年を記念して作ってもらった
新しい曲で札幌の定期に続いて2回目。
1と2のヴァイオリンとヴィオラ、チェロが
超高音の掛け合いが響き渡る。
ソとラの音だけで「空」を表現する。

コンサートが始まる前に作曲した
権代さんがこの曲について説明してくれ、
聴衆の僕らは理解がより深まった。
弦楽器奏者の超絶技巧を施した難曲、
しかしとても美しい響きだった。
よいワインが醸すような心地よい余韻があった。