七草粥

早朝の散歩から帰ると

妻が粥を炊いていた。

まな板に草が並べてある。

「そうか、今日は1月7日か」

七草粥を食べる日だとわかる。


「せり、なずな、ごぎょう、

はこべら、ほとけのざ、

すずな、すずしろ、これぞ七草」

妻が誇らしげに呟く。

室町時代に詠まれた歌だ。


あつあつの七草粥。

漆塗りの赤い蓮華を使い

はふはふといただく。

正月の飲み食いで疲れた

胃と腸をいたわるのだ。


七草粥は江戸時代、

将軍様も食べていた。

日本伝統の素朴な食事が

健やかな体をもたらす。

七草粥に無病息災を願うのだ。


健やかな 白に緑の 七草粥  京太郎