「私と先生とピアノ」

ピアノが大好きだったももちゃん。
ひめゆり学園に通う17歳の沖縄の少女。
ももちゃんは半紙に鍵盤を描いて練習。

ももちゃんはある日、音楽の先生と出会う。
宮古島に生まれ育った東風平惠井先生。
東風平先生はももちゃんにピアノを教える。

曲を口ずさみ歌のようにピアノを奏でる。
東風平先生はベートーヴェンの「月光」を弾く。
やがて沖縄は太平洋戦争の火中に巻き込まれる。

ひめゆり学園の生徒は学徒隊となって戦地に赴く。
看護婦見習いのような仕事をさせられるのだ。
穴蔵に籠もって負傷した兵士を看護する。

アメリカ軍との沖縄戦は激しさを増していく。
穴蔵に爆弾が落ちて仲間の女学生が死ぬ。
兵士は頭が吹っ飛び脳髄が流れ出ている。

「これが戦争なのね、死ぬ運命なのね」
そう教えられて育ったももちゃんらは覚悟を決める。
アメリカ軍の猛攻と投降の勧めによって降参する。

囚われることによって生きながらえたももちゃん。
東風平先生が作曲した「別れの曲」を口ずさんだ。
♬いざさらば いとしの友よ いつの日か 逢わん♬
それはももちゃんらの卒業の門出を祝う歌だった。

*このNHKドラマは沖縄全戦没者追悼式の前日の6月22日にも放映されました