好きなことだけして生きる

高校2年のときの倫社の授業で

ボナールの幸福論というのを

新井左千夫先生から教わった。

「幸福というものは

苦労の末に叶うものだ」

先生はそんなことを言ったように思う。


僕はそんな人生は嫌だなと思った。

「苦労して幸福にならなかったら」

そう思ってしまったのだ。

そして、その日から僕は

好きなことだけやっていこうと決めた。

そうすりゃ、毎日が幸福だと。


好きなことをやるのは愉しい。

愉しいことやると

幸せな気持ちになる。

毎日が幸せの連続なら

人生は幸せそのものだ。

それが僕の幸福論だ。


それ以来、僕はずうっと、

嫌だなと思うことはやらず、

好きなことだけやってきた。

だから毎日が愉しくて仕方ない。

僕くらい幸せな人間はいないと

つくづくそう思っている。


人から見れば大変だなと

思うことだって

僕にとっては愉しいことだから

ちっとも大変なことなんかない。

努力なんてした覚えはない。

夢中でやれてしまうのだ。


やるかやらないか迷うこともある。

そんなときは損得では選択しない。

好きか嫌いか、愉しいか辛そうか、

それだけを考えることにしている。

だからすぐに決まる。

大して迷ったりはしないのだ。


こんな生き方は他人から見れば

不思議に思うらしい。

何でそんな損なことをやるのかなって。

でもそっちが好きなことで

愉しそうだからやるのだ。

それはお金に換えられない幸せだ。


僕はこれまで本当に良い人生を

送ってこられたなと思う。

毎日が幸せでずっとずっと幸せだった。

これからもきっと幸せに生きられると思う。

自分の気持ちにいつも正直になって

好きなことだけやっていけば、ってね。