見出し画像

男性議員への羨ましさから、あたらしいチャレンジをする話。

「男性議員っていいなぁ…!」


4年前の選挙が終わったころ、私が思ったことでした。
なぜそう思ったのか?

それは、年も近い男性議員に選挙の時期に子どもが産まれていたからなのです。
しかも何人も!

「選挙の時期を考えずに子どもを授かることができるなんて、なんて羨ましい」

女性である私は、こどもの出産も、選挙の時期を考えなければならない。
人の選挙の時まで考えたらいつまで経っても産めません…


特に私は不妊治療をして授かっていたので、自分である程度の時期が選べました。
正確にはこの時期では産めない。そういう時期を避けることができたのです。


ここまで読んで、もしかすると「あれ?」と思った方もいるかもしれません。


わたし、本目さよが政治家になった理由が
「性別に関わらずやりたいことができる社会をつくりたい」から。

大学生の卒論で
「あなたは女性(男性)に生まれてよかったですか?」
と質問したところ
男性はほぼ100%が男性に生まれてよかった!と答えるのに対して
女性は半数くらいしか
女性に生まれてよかった、と答えませんでした。

その理由には、女性ならではの
生理や、出産が挙げられたのです。


あれ?
私が直面している
「出産時期を考えなくていい男性議員が羨ましい」問題も
これじゃない?!

頭の中が、夜中につけたリビングの明かりのようにさーっと明るくなった気がしました。

「やっぱり2人目がほしい」

そう思ったのは一昨年の年末のこと。

今4歳の上の息子が2歳になったとき、
1人目で残っていた受精卵をもどして、ダメだった時に、2人目は諦めたつもりでした。

2歳になった時に、本当は欲しがるだけあげたかった母乳も、卒業して不妊治療に取り組んだのに、と、泣きながら病院から帰りました。

それでも、気持ちを切り替えて2人目用にとっておいたベビーグッズも人にあげたり処分したりして、ひとりっ子をかわいがる、満喫するつもりだったんです。

でも、ほとんど処分が終わったとき、
不妊治療が保険適用になるとニュースで見て、
「やっぱり2人目にきて欲しい」
そう思いました。


でも、もうすぐで40歳になる。
じゃあ、40歳になる誕生日まで頑張ってみて、
それでダメなら諦めよう。

そうあらためて決めました。

1度目の採卵、ダメでした。
2度目の採卵で、息子がお腹に来てくれました。

1人目よりつわりも辛く
仕事柄、流産や死産の勉強もしていたので、
無事に産まれるまでは怖くてたまりませんでした。


1人目帝王切開で産んだ後の、経膣分娩のチャレンジをトーラックといいます。
予定日が1月8日だったので、3ヶ月後に選挙を控えて、なるべく体調を戻したい。自然分娩で産んでみたい、そんな思いからトーラックにチャレンジ。

結局、約2日半陣痛が五分おきにくるものの、子宮口が開かず、帝王切開に。

信頼できる先生には
「1人目も開ききらなかったというし、そういう体質なのかもね」
と言われ、結局失敗してしまったという罪悪感は少しやわらぎました。

1人目の産後のこと、全く覚えていないのです。覚えているのは帝王切開の傷が膿んでとても痛かったことだけ。

「あかちゃんってこんなに可愛かったんだ!」
そんなふうに思えたのは2人目で余裕ができたからでしょうか?


最後だと思うと余計に愛おしく、なるべく赤ちゃんとの時間を大切にしようとしてきました。


ちなみに、台東区議会では産前6週、産後8週の産休を取ることができます。育休はありません。

産前は6週は取らなかったものの少しだけお休みをいただいて、産後は8週間きちんととらせてもらいました。

ただ、家でできる区民の方からのご相談対応や、
オンライン対応してくれた監査としての仕事(一部書面での監査にしてもらいました)は産休中も行っていました。
(委員会がオンラインでも参加できたらよかったなと思いつつ、ただそうすると無理してでも参加することになってよくないかも…とも)


三期目の議席をお預かりしてもうすぐ四年。
政策は当事者じゃないと実現できない、提案できないなんて思いませんが、
当事者だからこそ、気づいたこと
たとえば、授乳室やトイレの使いやすさ(これは区内施設の子連れに優しい施設のガイドラインをつくってもらいました)
たとえば、ベビーカーで歩いた時の段差の怖さ(前回はほとんど使わなかったベビーカーを今回は大活用。いろんなところに歩いていって、段差につまづいてひっくり返ったこともー息子は無事でした)
それをどうにかしたい!という想いや、動機の強さは誰にも負けません。


喉元過ぎれば熱さを忘れる。


どうしても、人は、すぎたことより「今」の課題に着目しがちです。

私自身が、出産を議員として活動しながら経験していることは、強みであると思っています。

さらに「ママインターン」から、妊娠期から中学生までのママの声をダイレクトに聞ける仕組みをつくったことにより(もちろんそれ以上のママも大歓迎です)
12年の議員の経験と、フレッシュな新人の目線を持っているレアな議員であると自負しています。


あと1ヶ月に迫った選挙戦。
三月中は保育園にも入らず、体調もやっぱり戻っていないため、他の候補者に比べたら
比べものにならないほどいわゆる「選挙活動」もそのための準備もできないかと思います。
事実、できていません…
いろいろなものの締め切りに追われる毎日ではあります。

それでも、
普通に働いて
普通に出産して
普通に子育てしながらでも
選挙も議員もできるのだということを証明したく、前例となるためにも
来月のチャレンジに向けて動いていきます!


「女性の声を政治に届け、一つずつ実現していく」ために、
「誰もがやりたいことができる社会をつくる」
ために、
出産後の選挙、という前例をつくっていきます!!


もし、応援するよ!という方がいましたら、こちらから応援メッセージ、ボランティアの登録をしていただけると幸いです。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdxS9XaIMSNyLgN8YYcWUVBNZnMnpbUEC43XjMteNJrFAim9g/viewform






早咲きのさくらを上の息子(4歳)と
写真は産休最後の日、カフェで寝ている息子と。


この記事が参加している募集

この経験に学べ

メタバースやってます

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?