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なぜSNSに嫌気がさすのか?

1. 今のSNS

私は現在チーム7人でSNSアプリを開発しています。その理由の一つとして、今のSNSについての不満があります。

今や、多くの人間がSNSに時間を費やしています。自分のスクリーンタイムを見てみても(本当は見たくないですが。。)、LINE、Instagram、Twitter、YouTubeに使っている時間は合計数時間を超えています。最近ではTikTokのような、コミュニケーションではなく、エンターテインメントとしてのSNS消費が主流になってきているかもしれません。

2. SNSの特徴

Instagramはfacebook(Meta)社が提供するサービスです。他にはSnapchat、Zenlyを提供するSnap社、そしてTwitter社など、SNSは名だたるテック企業によって運営されています。LINEはZホールディングス(巨大コングロマリット)によって運営されています。これらの会社は、ここ10年で売上を数倍、数十倍、数百倍に伸ばしている、巨大な企業群です。なぜ、彼らはここまで規模を大きくできたのでしょうか?

広告収入

SNSを運営する会社の主な収入源は、広告収入です。ユーザーが画面上に滞在する時間が長ければ長いほど、広告主からSNSの運営会社に多くの広告料が入る仕組みです。もちろんYouTubeも、動画前の15秒広告がユーザーから見られれば見られるほど、多くのお金が落ち、TikTokはスクロール回数が多ければ多いほど、ユーザーは、アプリでの滞在時間が長くなるので、多くの広告料が支払われます。
つまり、SNS市場における商品とはなんでしょうか??

ここに2つの例を挙げます。

  1. ハンバーガー屋さん、A社とB社の場合

競争における優位性を持つには?
A. 価格を安くする、立地をよくする、商品の質を上げる、広告を打つ などなど…

商品とは?
A. もちろんハンバーガー、ジュースなど

2. SNS運営会社A社とB社の場合

競争における優位性を持つには?
A. 1秒でも長くユーザーを画面の前にとどめさせること

商品とは?
ここが問題です。
SNSにおける商品とはなんでしょうか?


それは、あなた自身です。

SNSを利用する上で、私たちユーザーは一切のお金を払っていません。
お金を払っているのは、広告主です。
広告を見た我々の、先の時点における購買を期待して、企業はプラットフォームであるSNSに対して広告料を払っているわけです。

そのため、商品とは、ユーザー1人1人のことを指します。
この形態は、広告ビジネス全般において使用されるモデルであり、SNSの他にもテレビなども同様です。(視聴率に合わせて、広告料が変化する)

SNSで何が起こるか?

では、このようなビジネスモデルがあると、SNSで何が起こるかを考察します。
1秒でも長く、画面の前にいさせることに成功するためには、ユーザーを様々な罠にかける必要があります。
つまり、ユーザーを無意識状態にさせ、作業のようにSNSで時間を浪費させるような仕組みが必要です。

それでは、それぞれの仕組みをそれぞれにSNS形態に結びつけて考えてみましょう。

・YouTube
YouTubeに突如現れた、おすすめ動画という機能が顕著です。ユーザーが普段見るような動画に関連したような動画をトップページに据え置き、検索をかけずとも、見たい動画に辿り着くことができます。
→自分で動画を探しに行かずに、YouTube側から永遠にコンテンツをおすすめしてくるため、必要以上に時間を浪費してしまいます。これには、緻密なアルゴリズムが用いられており、ユーザーが観たいと思うような動画を自動的に検出しておすすめしてきます。

・TikTok
SNSの新時代を切り拓いたTikTokでは、スワイプするだけで次の動画をおすすめしてくる、YouTubeのおすすめ動画機能を強化したような構造をしています。もはや、「自分が観たいもの」ではなく、「TikTok側が見せたいもの」をただ無意識的に観ているような状況です。YouTubeショーツというYouTubeの新機能も、TikTokのUIが採用されていると推測します。

・Instagram
Instagramでは、自分の知っている友達を追加し、友達が何をしているのかをリアルタイムで覗き見する「ストーリー機能」と、フォトジェニックな写真を、自らを象徴するという形でプロフィールに据え置ける「投稿機能」がメインです。これらは、特に問題のないような構造をしていますが、Instagramの1番の依存ポイントは、人間の承認欲求に起因します。フォロワーの数や、いいねの数といった定量的なものさしが一人歩きをし、数字をただ増やしていきたいという短期的目標を引き起こすことから、本質である真の繋がりからは目を背け、自分のベストモーメントのみを共有し、承認されたいという気持ちを掻き立てます。
そして、特に厄介なポイントは、人間の承認欲求は満たされないというところです。500フォロワーの次は、600、700、800…..と、ゴールのないレースを永遠に繰り返すこととなってしまいます。
私にとっては、SNSにおける数字は、なんの意味も持たないと思っています。フォロワーが1000人いるユーザーと、100人しかいないユーザーでは、人間としての価値に差があるかというと、それはそんなことはありません。

・Twitter
Twitterは、その拡散力がプラットフォームとしての価値を保っており、際限のない情報が絶え間なく流入してきます。海外のおもしろ動画から、ペットの癒し動画、雑学から投資におけるマーケット情報など、無数の情報が行き交っています。これも、SNSがユーザーを1秒でも長く引き止めるための手段です。狭く偏った情報よりも、ユーザーを情報の大海原に旅立たせることによって、その情報の真偽や、有価値/無価値に関わらず、ユーザーを長い時間、Twitterに滞在させることができます。

SNSのアルゴリズム

これらの戦略を聞くと、SNSの運営会社がどのような方針で新機能を実装していくかがわかりましたか??
そうです、彼らのゴールは間違いなく、「ユーザーを1秒でも長く、画面の前に滞在させることです」。つまりはユーザーの可処分時間の奪い合いをしているに過ぎないのです。
そして、我々はこういった戦略に抗うことはできません。
なぜなら、私たちの脳は、はるか昔の太古の時代から、あまり変化はしていませんが、AIやアルゴリズムの精度は、誕生以来から1億倍、1兆倍もの進化を遂げています。AIが人間の知能を超える日はXデーと呼ばれ、まだその日は先のことなので、AIは人間の強みを克服したことにはなりませんが、(一部ではすでに克服されている。。。泣)AIは人間の弱みを完全に克服したと言っても過言ではないと思います。

なぜなら我々は、こういったアルゴリズムに意識を奪われ、SNSに取り憑かれ、こうしてSNSの運営会社を潤してしまったからです。

SNSはもはや、運営会社から考えると、お金を生み出し続ける装置です。緻密なアルゴリズムを用いてユーザーを滞在させ、広告主を募るだけで自動的にお金を生産しています。

3. なぜ私たちはSNSを使う?

一方で、我々ユーザーの目的とはなんでしょうか?

「SNS運営会社が稼げることに加担することでしょうか?」
「1秒でも無駄な時間を過ごすことでしょうか?」

私は決してそうではありませんし、大半のユーザーもそうではないと思って
います。

私にとってSNSとは、「遠くにいても人と人をつなげられる場所」です。

そのため、運営会社と私の目的は、わずかに見えるが、絶大なギャップが、存在しており、SNSへの嫌気を感じさせていると思っています。

SNS疲れは、そんなSNSの有害性を示しています。時間を浪費し続ける我々への警告であると思っています。

だからこそ、私は、チーム7人で、SNSアプリ、Homieを開発しています。(SNSアプリ、Homieがどのようなアプリであるかは、ここをお読みください。)

大学生の我々だからこそ、会社として収益を追い求めるわけではないからこそ、真にみなさまにとって有益で、幸せな体験となるようなアプリを開発できると思っています。

これからも末永く、倫理的であたたかいSNS環境であり続けるために、Homieではさまざまな工夫を凝らしています。

今までにはない、安心感と活力を感じることをチーム一同、願っております。
SNSアプリ、Homieでお待ちしています。

Homie代表 清水優也


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