司書と授業を①

1 はじめに


授業をする場所となると,教室を思い浮かべることが一般的です。
時には体育館,理科室,音楽室,PC教室など状況によって様々ですが,意外と取り上げられないのが図書室です。

実際に私が学校で学んでいたころには,図書室で授業を受けた記憶はありません。
学校図書館をどのように活用させていくべきか、また,業務改善にもつながらないか,実践とともにまとめたいと思います。


2 図書資料を集める



調べ学習で図書室を使う

こんなことを言うと,

図書資料は時間がかかりすぎる
そもそも図書資料の数が少なすぎる
図書資料を探したり確認に時間がかかりすぎる

といって敬遠されます。
そんな時に便利なものを二つ紹介しましょう。

レファレンスサービス
団体貸し出し

です。
そんな当たり前のことを大仰にいうなと言われそうですが,うまく絡めたら大変便利です。


レファレンスサービスとは

レファレンスサービス(reference service)とは、図書館利用者が学習・研究・調査を目的として必要な情報・資料などを求めた際に、図書館員が情報そのものあるいはそのために必要とされる資料を検索・提供・回答することによってこれを助ける業務である。また需要の多い質問に対してあらかじめ、書誌・索引などの必要な資料を準備・作成する作業もこれに付随した作業であると言える。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

とありますが,図書館に行けば誰でも資料を提供してもらえたり,情報を入手することができるサービスです。
このサービスを使えば図書館に勤務するプロが資料を代わりに集めてくれます。
もう一つの団体貸し出しは,団体登録をすることで図書館から数十冊の本をまとめて借りることのできるシステムです。
これに関しては,実施しているところとしていないところがあるので,ホームページ等で確認をしたり,問い合わせをしてみるとすぐにわかります。
様式もHPに掲載されているはずです。

ただ,お忙しいなか図書館になかなか行く暇がない,勤務時間外は仕事のことを考えたくないなどさまざまな思いや状況があると思います。(実際には授業準備なので勤務時間内に図書館に行くぐらいのゆとりがほしいと切に願いますが)
そこで,活躍していただける方が学校にいます。
学校司書です。



3 学校司書とも連携しよう



司書教諭は多くの学校に配置されるようになりました。
文部科学省も学校図書館の整備充実に関する通知を出したり,ガイドラインを示すなどして環境整備に努めています。
学校司書の役割や勤務時間等も学校の学習のサポートや読書環境の歳暮のために徐々に融通が利くようになってきました。
あなたの学校に学校司書がおられたら,ぜひ連携をとってみてください。
学校司書は複数の学校を勤務されていることがほとんどかと思います。
学校をまたいで蔵書管理をしていることは大変心強いです。
学校間の本の貸し借りで融通が利くことがあれば,本のスペシャリストとして学校図書館の蔵書から授業で使える資料を探したり,費用が残っていれば購入に充てることもできます。
事前に授業で使いたい資料をざっくりとでも情報共有しておけば,他校の図書館から資料を貸し出してくれたり,団体貸し出しをしてくれることもあります。
積極的に授業構想を伝えてみましょう。




4 おわりに




学校図書館を,ただ本好きの生徒が本を借りる場所にするのは勿体なすぎます。
読書の力は財産です。
ぜひ,小学校段階から,そして中学,高校でも学校図書館を活用した実践をしていただきたいと思います。

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