見出し画像

子どもが約束守らない!


私は家庭教師として不登校のサポートを10年やってきました。

今回は不登校に限らずですが、子どもとの関わりの中で気をつけてほしいことです。

「1日1時間までって約束したのにゲームばっかりやってるから取り上げたんです!」

よくあることですが、私がサポートする場合には見直してもらいたい点があります。

まず、ゲームは1日1時間という約束ですが、

ほんとうに双方の同意でした約束ですか?

「ゲームばっかりやってちゃダメ!1日1時間までよ!わかった?」
「えー。」
「えーじゃない!」
「・・・。」
「お返事は!!」
「・・・はい。」

こういうやりとり、あるあるですよね笑
ですがこれは約束とは言えないかもしれません。

子どもからしたら一方的に押しつけられたものであり、考える隙もなければ、守る動機として弱いのです。

大人だって、明日からスマホは30分だけだ!根拠はないけど自分の行いのせいだ!守るように!っていきなり言われたら守れませんよね。私ならトイレやベッドで隠れて使っちゃうかも。

ではこうしてみたらどうでしょうか?

「ちょっと最近ゲームばっかりで他のことができていないんじゃない?1日1時間にしようか。」
「えー。」
「1日1時間じゃダメなの?」
「少ないよ」
「じゃあどれくらいがいいと思う?」
「5時間」
「それじゃあお勉強やお手伝いする時間もないよ。1時間30分にしようか。」
「3時間がいい。」
「じゃあ2時間やってもいいけど、休憩をいれることとお勉強を先にすることにしようか」

このように話し合いを重ねていくということが大事です。こんなにきれいにはいかないかもしれませんが、それでも話し合う姿勢は大人の方から示したいですね。

過去のお母さんの中には、話し合いの末、ゲームの制限時間は決めないことにしたという方もいました。話し合っているうちにゲームのやり過ぎが問題なのではなく、家族との会話の時間がないことが問題だと気づき、好きなだけゲームはやっていいけど、お買い物に一緒に行くことや、食事のあと30分は家族のお話の時間にすることなどを約束するうちにゲームの時間が減っていったそうです。

また、話し合って決めたことならば、破ってしまったときに反省の余地が出てきます。自分で決めたことを破ったのだから、何らかの改善をしなければなりません。もし1時間と決めていたのに5時間も6時間もやってしまったのなら、取り上げられても仕方ないと思うかもしれませんが、15分長くやってしまった、などなら改めて話し合う余地があるでしょう。お母さんが声をかけた方がいいのか、タイマーをセットするのか、思い切って時間設定を見直すのか、考える事ができます。こうした反省の余白を残しておくことが子どもの成長には大切です。

ところで、「ゲームは1日1時間」というのは中村名人の言葉ですが、

今回の話にリンクした、いいお話ですね。

遊びもゲームも思いっきりしてもらいつつ保護者の方に納得してもらいたいという子どもの目線に立っているところは素敵だと思います。フレーズだけが何十年も残っているのはそれだけで面白いですが、何も考えず今の子どもに押し付けないようにしたいものです。

お読み下さりありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?