夢のはなし
「夢のはなし」と聞くと、途端に興味が無くなるのは私だけだろうか?
ここだけの話、友達に
「なぁなぁ、昨日見た夢なんやけどな!(以下省略)」
と、話しかけられたとき、
そんな話で私の時間を削らないでくれ。
そう思ってしまっていた。
ところが今、私は猛烈に「夢のはなし」の話し手側として、誰かに夢のはなしをしたい衝動に駆られている。
え、ここなら許されますよね?
今日、私は仕事終わりにコーヒーを淹れるだけ淹れて寝落ちした。
そこで見た夢のはなしである。
非常に断片的で、聞き手からすると、非常に意味がわからず、非常につまらないかもしれないが、あくまで私の心の整理である。それをふまえて聞いてほしい。いや、聞かなくてもいい。
以下、「夢のはなし」
夢の中で一緒にいた友人が、どうしても私の父にとある知恵を貸してほしいとのことだった。
そこで、私の実家に共に向かうことになった。
実家に到着すると、突然隣に母が登場。(夢でよくある意味がわからない場面変換)
実家から出てきたのは、父…ではあるのだが、少し若い?
さらに、その少し若い父に続いて出てきたのは、
少し若い母
幼い兄
幼い私
どうやら、いつのまにかタイムスリップなるものをして、現代の私と母で、昔の家族を見ているようだった。
補足すると、私の両親は離婚している。兄は東京で就職し、私は現在一人暮らしをしている。
母(夢の中):「(幼い私たち兄妹を見て)わぁ、かわいい!どう?自分かわいいなって思う?」
私(夢の中):「(大号泣)」
母(夢の中):「え!かわいすぎて泣いた?笑」
私(夢の中):「そうじゃなくて…(号泣)」
ここで目が覚めた。
目の前には冷め切ったコーヒー
号泣していた。
私にとって、もう二度と手に入らない、「家族の時間」を目の当たりにして、悲しくなった。
両親が離婚したのは、もう何年も前なのに、まだこんな感情があったなんて。
温度のある、どこか懐かしい夢であり、感情だった。
私は冷め切ったコーヒーを少しだけ温め直して、泣きながら啜った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?