野球をする子どものために、親が知るべきメンタルトレーニングの基礎知識
こんにちは。
ホロス・ベースボールクリニックの石橋秀幸です。
ほとんどの親が、子どものメンタルを強くしたいと考えています。でも、メンタルを強くする具体的な方法を知ってる親は、どれくらいいるのでしょうか?
あなたは、その具体的な方法を知っていますか?知らないとしたら、その方法を知りたいと思いますか?
野球の試合では、プレッシャーにさらされ、精神的に困難な場面を何度も経験します。
その時、グラウンドでは「気持ちだよ!」という声かけが行われていますね。しかし、「気持ちだよ!」と言われても、子どもは具体的にどうすればいいのかわかっていないと思います。
ですから、それを親としてサポートしていくためには、親のあなたがメンタルトレーニングの知識を持つことが効果的です。知らないままでは、とてももったいないと思います。
小中学生の野球の指導者でも、ほとんどがメンタルトレーニングの知識を持っていないはずです。
ですから今回は、親がどのような方法で子どものメンタルサポートができるのか、具体的にお伝えします。
メンタルスキルの基礎知識はもちろん、試合で活かせるメンタルテクニックや、感情コントロールの方法などをお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
多くの大人が「気持ちだよ」と声かけをしている時、おそらく「根性」という言葉とダブらせていると思います。しかし、根性というのは、どちらかというと「耐えること」に近いニュアンスになります。
よく考えればわかると思いますが、「耐える」だけでは結果につながりません。結果を出すには、結果を生み出すいくつかの行動を具体的に行うことが必要です。
それを今から順番に説明していきますので、子どものメンタル面に課題があると感じている方はもちろん、メンタルスキルの基礎知識を知りたい方にとって大切な内容になります。
それでは、お子様が自信を持ってプレーできるよう、今回お伝えする内容をもとにサポートしてみてください。
子どものメンタルトレーニングをどうサポートするか
子どもが野球で結果を出していくには、身体的なトレーニングだけでなく、メンタルの強さも求められます。
メンタルトレーニングという言葉を知っている人は多いと思います。しかし、子どもが日常的にメンタルトレーニングを行っているという家庭は少ないようです。
そして、メンタルトレーニングの具体的な手法を知っている親も少ないと思います。
間違いなく、野球には強いメンタルが必要だと思っている大人がほとんどでしょう。「野球の9割はメンタルだ」と言っている指導者もたくさんいます。
そうだとしたら、お子様のメンタルを強化するために、すぐにでもメンタルトレーニングをはじめたくなりますね。
ここからは、メンタルスキルの高め方や、お子様が失敗に直面した時のサポート方法などを解説していきます。
メンタルトレーニングをすることで、お子様の野球のパフォーマンスアップはもちろん、今後の人生の成功の可能性を高めることができます。
それでは、メンタルスキルの基本から考えていきましょう。
メンタルスキルの基礎とは
まずはじめに知ってほしいことは、メンタルスキルの基礎知識です。
野球で結果を出すためには、子どもであっても早い段階からメンタルスキルの基礎を築くことが非常に重要です。これは、最高のパフォーマンスを発揮し、困難な状況にも対応できるようにするためのカギです。
メンタルスキルの基礎とは、集中力、自己モチベーション、ストレス耐性、忍耐力など、パフォーマンスに直接影響を与える心理的要素のことを指します。
たとえば、集中力は試合中に注意を散漫にせず、一つのことに集中する能力です。自己モチベーションは、自らを鼓舞し、練習や試合に取り組む動機づけです。ストレス耐性は、プレッシャーの中でも冷静を保つ力、そして忍耐力は、困難や挑戦に直面したときに諦めずに続ける力です。
これらのスキルを育てることで、お子様は精神的な強さを身につけ、野球だけでなく、人生の様々な状況でも良い結果を出すことができます。
たとえば、試合で緊張する場面があっても、リラックスして集中することができるようになったり、自分の成功を事前にイメージしたり、自分自身で自分を勇気づけるセルフトークができるようになります。
親としてできることは、これらのスキルを日々実践できるようにサポートすることです。
とは言っても、あなたにメンタルトレーニングを行うための、具体的な知識が無いかもしれません。そのような時は、専門家のサポートを受けることも考えてみましょう。
ちなみに、ホロス・ベースボールクリニックでは、メンタルトレーニングのオンラインコースをご用意しています。メンタルトレーニングは、いっときだけ行えば良いものではなく、継続して取り組む必要があります。
あなたが、お子様と一緒にメンタルトレーニングに取り組むことで、お子様の吸収力も高まるはずです。
ぜひ、今日からメンタルトレーニングをはじめてください。
それでは、次にメンタルスキルの具体的なテクニックについて紹介します。
ビジュアライゼーションの効果
親が知るべきメンタルトレーニングの基礎知識として知ってほしいスキルの一つがビジュアライゼーションです。
ビジュアライゼーションとは、脳内で成功するイメージを思い描くことです。
このビジュアライゼーションをあらゆる場面で取り入れることで、次のような効果が期待できます。
成功体験を脳内でシミュレートできるので、自信が高まる
イメージ通りのプレーを再現しやすくなる
具体的な成功の姿が明確になるので、実践しやすい
ビジュアライゼーション、つまり「イメージすること」は、お子様の野球パフォーマンス向上に大きく貢献します。このテクニックを上手に使えるようになると、心の中で成功のシナリオをイメージすることができます。
それが、実際のプレーに良い影響を与えるのです。
たとえば、試合で打席に入る前、ネクストバッターズサークルで、ビジュアライゼーションを行うことができます。
自分が、どのコースのどんな球種を、どのように打ってチームに貢献したのかをイメージします。また、守備についている時に、自分のところに打球がとんできたら、どんなプレーをするのか、心の中でイメージすることができます。
このようにイメージすることで、プレーへの自信を高め、試合でのパフォーマンスを向上させるのに役立ちます。
ビジュアライゼーションによって成功を体験することで、お子様がさらに自信を持ってプレーすることが可能になります。
あなたは、お子様がビジュアライゼーションのテクニックを使えるように、日頃からサポートしましょう。
たとえば、「良いイメージをしてごらん」とか「どんな風に成功するのかイメージしてごらん」などと導くことが重要です。
練習や試合前に、リラックスして目を閉じ、成功するイメージを心に描くように促しましょう。この練習を繰り返すことで、お子様は自己効力感を高めポジティブな気持ちでプレーができるようになります。
次は、感情管理のテクニックについて考えていきます。
感情管理の技術とは?
今回最後にお伝えする、親が知るべきメンタルトレーニングの基礎知識として知ってほしいスキルは、感情管理の技術です。
野球の試合では、展開によっては怒りや苛立ちといった、ネガティブな感情が生じることがあります。
感情管理のテクニックを身につけることは、試合でのパフォーマンスを高めるために非常に重要です。
特に、小中学生の子どもの場合、感情をコントロールすることができない場合があると思います。ですから、早い段階でメンタルトレーニングに取り組んで、野球のパフォーマンスにつなげることをお勧めします。
感情管理とは、不安や怒り、苛立ちといった感情を適切に認識して、コントロールする能力のことです。特に、野球は失敗の多いスポーツですので、感情の波に飲み込まれずに冷静さを保つことが必要です。
親としては、お子様が感じる感情を理解し、それを正しく表現する方法を教えることができます。
たとえば、試合での失敗に対して怒りを感じているとします。
その時は、お子様が感じている感情を言葉で表現するように促します。たとえば、「怒っている」や「悲しい」、「悔しい」といった感情を具体的に言葉にしてみます。
次に、その感情の背後にある原因を探ることで、お子様がなぜそのように感じているのかを理解する手助けをします。
たとえば、「なぜ怒っているのか」「どうしてその出来事が悲しいのか」という質問をしてみてください。
お子様の気持ちを確認できたら、 ネガティブな感情に対してポジティブな言葉や視点を提供しましょう。
たとえば、「その失敗から○○ということを知ることができたね」などと、学ぶことができた点を強調し、お子様の感情が変換できるようにサポートしましょう。
そして、プレッシャーの中でも最高のパフォーマンスを発揮できるようにするためのテクニックを教えることも重要です。
そのテクニックをいくつかご紹介します。
腹式呼吸
この呼吸法は、深い呼吸をすることでリラックスし、ストレスを減らすのに役立ちます。方法は簡単です。深くゆっくりとお腹を使って息を吸い、同じように息を吐きます。これにより、心身が落ち着き、集中力が高まります。マインドフルネス
マインドフルネスは、過去や未来ではなく、現在の瞬間に意識を集中させることです。座って目を閉じて自分の呼吸に意識を集中させます。アファメーション
アファメーションは、感情管理に非常に有効なテクニックです。これは、自己肯定のためのポジティブな言葉やフレーズを繰り返し言うことで、自信を高めたり、ポジティブな考え方を促進したりする方法です。たとえば、「自分にはできる」というようなシンプルな言葉を、自分に向けて繰り返し言います。
これらの練習を繰り返すことで、お子様は感情のコントロールができるようになっていきます。
感情をコントロールする力は、野球だけでなく、日常のストレスに対処する能力を高めるためにも大切なスキルです。
ぜひ、お子様と一緒にトレーニングしていきましょう。
次回は、失敗に対する考え方についてお話をします。
今回のまとめ
いかがでしたか?
今回は、野球をする子どものメンタルトレーニングについて解説しました。
メンタルスキルの基礎として、集中力、自己モチベーション、ストレス耐性、忍耐力などの要素について理解できたと思います。
ビジュアライゼーションによって成功をイメージすることの大切さもお伝えしました。
感情管理の技術としては、感情を言語化し、原因を探り、ネガティブなことをポジティブな視点に変換するという点について、具体例とともに説明をしました。
腹式呼吸、マインドフルネス、アファメーションなどの感情コントロールのテクニックも紹介しました。
ただし、今回お伝えした内容は基本的なことだけです。
親として子どもの成功をサポートするためには、さらに知識が必要です。ぜひ、これをきっかけに、メンタルトレーニングの知識を深めていただければと思います。
ホロス・ベースボールクリニックでは、メンタルトレーニングのオンラインコースをご用意しています。
どんな内容なのかだけでも、ぜひご確認ください。
今回は以上です。
引き続き、野球の上達のために頑張っていきましょう。
次回もまた、野球の上達につながる方法をお伝えしますので、楽しみにお待ちください。
それでは、またお会いしましょう。
【石橋秀幸プロフィール】
広島県出身 日本体育大学卒。
慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科スポーツマネジメント専修卒。 1987年から2002年まで15年間、広島東洋カープの一軍トレーニングコーチ。
1997年ボストンレッドソックスへコーチ留学。
現在は、神奈川大学人間科学部非常勤講師、慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員。
また、2022年11月からホロス・ベースボールクリニック代表として、球児の成長のサポート事業をスタート。
これまでも、プライベートコーチとして、小学生から大人まで、アスリートはもちろん、プロの演奏家へもトレーニングとコンディショニング指導を行う。
講演実績多数。
著書多数。
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■石橋秀幸これまでの業績:
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