日本産5th wave emoのトップランカーであり、国内の文脈でいうと、Male goatやfallsに続く存在になっていくのでは、と思わせます。「この最新インディーズバンドがすごい!」 vol. 60(2022.11.18)FUJI、ANORAK!、KANG SIGH HYPER CREW
FUJI
最近で一番、衝撃を受けたアーティストです。
元々はSoundCloudにデモを上げていて名義なども無かったみたいですが
ソロ・プロジェクト FUJI として、2021年に1st ep「煌めき」をリリース。
全作詞作曲アレンジ、ジャケットデザインまで一人で行う。
サウンド的には間違いなくオルタナティブ・ロック / ギターロックだと思いますが、それが宅録によるものなのか、音色や音質なのか
確実に言葉に出来ない新鮮さを宿しています。
凶暴でヒステリックな轟音、
エモ、ポストロック由来であろう極端な静と動の切り替え。
どちらも過激で過度な印象ですが、それがかっこいい!
クリーン・ギターのパートはエモラップの雰囲気もするような。
エモゲイズ、エモラップ、ハイパーポップ、ベッドルームポップ以降の
世界線で鳴らされる2020年代の日本語ギターロック、とでもいいましょうか。。
本人に聞いたのですが、もともとColormalに憧れてDTMを始めたそうです。
それから、「オルタナと評されることが多いものの、目指すものはJPOPのアップデートで、自分としてはポップスを作っているつもり」とのこと。
「本気で世に出たいと思っています。」とも。
そんな高いこころざしに裏打ちされた
サウンドの新鮮さと過去の日本のギターロックから地続きのキャッチーでアンセミックなメロディーを併せ持った、注目の存在だと思います!
ぜひチェックしてください!
ちなみに、こちらはFUJIが影響をうけたというcolormalです!
ANORAK!
東京発!すでにシーンでは一目置かれる存在の4人組エモ、パンクバンドです。
ungulatesからリリースされた、くだらない1日とのスプリット・カセットを経て、最近リリースとなったフルアルバムが周囲の予感や期待を超えてくる傑作でした!
アルバムは彼らの自主レーベルからのリリースとなっています。
エモ・リバイバル、Twinkleなギターフレーズは即座に多くの人の心を掴むでしょう。
パンクな疾走感、がむしゃらさを備えているのも最高です!
なによりも、メロディーに強度がある。人懐こさ、泥臭さ、青臭さを持った胸を焦がすグッドメロディー。
きっとweezerやSuperchunkを好きな人だって反応してしまうはず。
日本産5th wave emoのトップランカーであり、
国内の文脈でいうと、Male goatやfallsに続く存在になっていくのでは、と思わせます。
アルバム後半に行くにつれて彼らの備えているグッドメロディーやインディー・ロック感が顕著になっていく印象です。
「新宿」の女性コーラスを使うセンスとか最高だし、
「北千住」はラストにピッタリのミドルテンポのナンバー!
個人的にはJoyce Manorとかを連想するメロディーセンスの豊かさ、インディー感を備えた音楽的ポテンシャルが非常に高いバンドだと思ってます。
今後はどんな曲が聴けるのか。とても楽しみなバンド!
日本語の曲も最高!
ちなみにJoyce Manorはこちら!
KANG SIGH HYPER CREW
宵待とT.M.P.のメンバーを中心に結成された関西のコレクティブ。
先日のボロフェスタにも出演していて、徐々に注目の存在になってきました。
所属メンバーは
宵待のNaotaka Ose / Push、T.M.P、enu、作戦53、pikomarukoといった面々で、カメラマンなどのクリエーターも所属しているようです。
音楽性もライブも、バンドシーンとクラブ・シーンをクロスオーバーさせたような活動をしている点が非常に興味深い!
こちらは彼らが企画に関わった過去のイベントのフライヤーです。
ライブではメンバーの曲、共作曲を全員で演奏していて、
全体的にオルタナティブロック、ヒップホップ、エレクトロの音色とリズムが激しく衝突しているようなハイブリッドで攻撃的なサウンドが多い。
彼らのライブ定番曲のT.M.Pの「Blue Vibes」は前述のイベント、ボロフェスタの告知動画のBGMにも起用された、界隈では既にアンセム化している名曲です!
Naotaka Ose / Pushのこの曲もライブでよくやってますね。
彼らにとってはバンドシーンの先輩である 愛はズボーンの金城くん参加の「Floor Machine 」も注目の曲です。
所属メンバーのマイクリレーが楽しい。(トラックも各々持ち寄って繋いでるのかも?)ちなみにこちらはまだサブスク未配信!
ライブも面白くて、クルーとファンが、もはや誰がメンバーか分からないほどに一体となって踊りまくる。パンクやハードコアのライブを連想するような、煽情的でハイエナジーなライブでおすすめです!
KANG SIGH HYPER CREW ぜひチェックしてみてください。
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