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IN HER SHOES

ライティング修行のため好きな映画のレポート書きます。
ネタばれ・個人の思想が入りますのでご注意を。

この映画は私にとって、好きな映画は?と聞かれたら最初に言うタイトル。

STORY

自分にぴったりの靴が見つけられず、裸足でさまよい続けている・・・
マギーはそんな女性だ。弁護士として活躍する姉ローズとは反対に、
キャリアも資格も学歴もないマギーが人に誇れるのは、その美貌とスタイルだけ。
遅まきながらも自立を決意するが、何をやっても空回り。
おまけに、唯一の理解者だったローズとも対立し、自分の居場所すらなくしてしまう。
そんな彼女が向かった先は、最近まで存在さえ知らなかった祖母の住むフロリダ。そこで出会った人々とのふれあいを通して、マギーは本当の自分をみつけることになる。

CAST&STAFF

監督・製作 Curtis Hanson
製作    Sir Ridley Scott
      Carol Fenelon
      Lisa Ellzey
脚本    Susannah Grant
原作    Jennifer Weiner

主な出演  Cameron Diaz
      Toni Collette
      Shirley MacLaine
      Mark Feuerstein

好きなポイント

・靴やファッションのワクワク感
・マギーの成長の流れ
・マギー、ローズ、エラのそれぞれのコンプレックスの受け入れかた、
向き合いかた

靴やファッションのワクワク感

都会~リゾート地にあわせたカジュアル、フォーマル、リラックスと
さまざまなシチュエーションのマギー、ローズ、エラのお洋服、
さらにはローズが集めている靴のときめきたるやたまらない。
ファッション好きなかたには刺さるはず。
私はとにかく靴が大好きで、カナダに留学した時にはBata Shoe Museumという靴の博物館へ行ってしまったほど。
原作の洋書も購入したり、留学の思い出もあるから、
きっとこの映画が特別好きなんだなぁ

マギーの成長の流れ

ストーリーは基本的にマギーとローズのシーンが入れ替わりで進んでいく。
定職につかずフラフラ男性におごられながら飲み歩くマギーと、
仕事に邁進しながらせっかくうまくいったと思った恋愛も、結局悪い方向へいってしまうローズ。
中盤に差し掛かるところで2人とも自身のコンプレックスが爆発し、
各々傷つき、住まいや仕事など環境がガラリと変わる。
特にマギーは今までGapやレストランでの仕事はまったく続かなかったのに
エラの老人ホームの仕事を通して、活躍していくこととなる。
この老人ホームで出会う、引退した大学教授のおじいちゃんとのシーンが高校生のときから今までずっと心に残っていて、思い出すだけでも心にジンジンきちゃう。
おじいちゃんのたった一言で、マギーはコンプレックスと向き合いはじめることができる。

コンプレックスの受け入れ方、向き合い方

ローズはずっとがむしゃらに仕事をしていたけど、
仕事を辞めて、切羽詰まっていた生活が緩くなり、自分のことを愛してくれる人があらわれて、マギーとも足りなかった会話をすることで和解できる。

エラはずっと娘を自殺で亡くしたことを受け入れられず、
交通事故で亡くしたと周りに発言していた。
残された孫たちへ遠慮していたけど、老人ホームのおばあちゃんとの会話や
マギーとコミュニケーションを取ることで向き合い始める。

マギー、ローズ、エラ、3人の女性のそれぞれの葛藤、
きっかけがなければそのままにしていたであろう不安や、
心のしこりがじわじわと話の流れとともにとれていくシーンひとつひとつが素敵だと感じる。

最後に

この映画は恋愛ものにみせかけた壮大なヒューマンドラマだ。
一家族の中のすれ違いをゆっくりと紐解いていく。

タイトルである”In her shoes"は”彼女の身になって”というイディオム。
相手の靴を履くことで、相手が感じていることや、
自分との違いを感じて、相手の目線になるという意味。

この映画をみて、このイディオムが大好きになった。
うまくいかなくて落ち込んで、自分の温度が下がってしまったときに、
独りよがりになってしまっている心をゆっくりと温めて戻してくれる映画です。


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