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北杜市母子愛育班会第1回班員研修会に行ってきました!

4月23日、高根町やまびこホールにて、区や組など自治会活動で新生児訪問や子どもの見守り活動をお主に行っている愛育班活動研修会に行ってきました☆
今回の研修会のテーマは、地域でいま愛育会に求められていることは何か?~愛育会としてどのようなことはなにか~
講師の方は、山梨県立大学看護学部 地域・精神健康支援看護学准教授 (公衆衛生看護学分野)を須田由紀先生お呼びして愛育班活動の重要性についてご講演を聴講してきました。

そもそも、愛育班活動とは

地域に住む赤ちゃんから高齢者までのすべての方々の健康づくりを応援し、安心して暮らせるような地域づくりを目指して、声掛け・見守り・見守り・話し合いを活動の3本柱にすえ、行政と連帯、協働によって住民自身による住民のための活動をおこなっている組織です。
 山梨県の愛育班活動の歴史は昭和初期に始まりは、昭和12年に源村(南アルプス市)が 妊産婦・乳児死亡率が著しく高かったことから恩賜財団母子愛育会の愛育村の指定を受け愛育班が結成された。当時の愛育班は地域の女性が中心となり新しい保健知識を身につけるともに、近隣の妊産婦や乳児を見守り、助け、支え母子の健康づくりに貢献してきました。そして戦中・戦後の混乱の中でも戦地から送金をし愛育の灯、愛育のこころをたやさず今日まで活動を続けています。
恩賜財団母子愛育会 http://www.boshiaiikukai.jp/img/about/ayumi2.pdf
愛育の母:南アルプス出身の矢崎きみよさんは32年愛育班長をつとめられた方でした。

なぜ今、”地域のつながり・地域づくりが大切”と言われているか?

 格差社会では人々のつながりが弱くなり、人々がつながり(ソーシャルキャピタル⇒地域や職場などでの人びとの信頼関係、結束力など)が貧しい地域ほど健康度が低いという研究報告が増えているそうです。
さらに人々のつながりが豊かな地域ほど寿命が延び、子どもがたくさん生まれ犯罪が少ないという報告もあります。
全日本民連 http://www.min-iren.gr.jp/?p=14110 
顔のみえる関係というやつですね!
1990年大以降、近隣の人々との関係も希薄化し、犯罪が増加、子どもの虐待死や高齢者の孤独死も地域の見守りがあれば防げたものも少なくない。今だからこそ、住民同士の見守り、声かけが重要と感じている人も多くなったのではないでしょうか?
実際に母子愛育活動をしている班員さんがパジャマ姿で外にいる子に声をかけ食事を与えたという事例も報告されています。

移住ランキング上位の北杜市

移住マッチングプラットフォーム:たびむすでは移住者に人気の北杜市が上位にあがり、人気の理由として雄大な大地、日照時間が長い、子育てに最適な自然環境に恵まれ、市でも原っぱ教育の推進、地域全体で子どもを育ている雰囲気が魅力子どもの医療助成や保育料の第2子以降完全無料化、さらには子育て世代の就労支援を行う「ほくとハッピーワーク」などもあり、小さな子どものいるご家族の移住にもおすすめ。とコメントが紹介されている。子育て環境がよいところと印象をもった子育て世帯の転入が期待されるわけですね。
北杜市の人口動態(増えたり減ったりすること)は60歳~79歳が一番多く未成年の数が非常に少ない。高校を卒業と共に若い世代が減少しUターンする人が少ない。過去5年間で1000人が減少し2002年の332人をピークに2021年179人と徐々に減少。山梨県内の特殊出生率1.43人に対し、北杜市は1.35(2013ー2017)という状況下で子育て世帯の転入は人口動態に大きな変化はもたらさなくとも地域を維持するうえでは期待が持てますね。

コロナ過における親子の状況変化について

「コロナ過における子どもたちの心とからだ」 コロナ×子どもアンケートより」抜粋されたデータによると

  • 小学校高学年以上の3割に就寝時間の遅れや乱れがみられるテレビ、ゲーム、スマホ時間は、4割以上の子ども達が1時間以上の増加

  • 間食の機会や量が増加した子供は4人に1人

  • 約半数が先生やおとなに話しかけにくくなった

  • ストレス症状について7割越えが「すぐにイライラしてしまう」「集中できない」等、何らかのストレスを抱えている

  • 未就学児では社会性、情緒等への支援が必要な子どもは20~40%

  • 思春期出代では、15~30%に中等度以上のうつ状態

  • 親子の現状では親子で過ごす時間は、半数以上の過程で増加

  • 過半数の保護者が心に負担

  • 家庭での好ましくない関りは「叩かれた」11%「怒鳴られた」25%・相談できる人・機会」預けられる人・機会等様々な子育て資源が減少

出典: 国立育成医療研究センター コロナ×こども本部 山梨県子育て環境に関するアンケート調査(2015)より

地域子育て支援拠点に希望する機能

  • 子育てに希望する機能として

  • 子どもの相手・預かり、

  • 地域の人々との交流・仲間づくり、

  • 家庭訪問などが求められている。

行政へ地域や住民の希望を伝える
一般的に教育・福祉等の行政サービスに対し、受け身な状況が多い。自分たちの地域に誇りと愛着を持ち、よりよい地域にするために住民による主体的な活動を通じ、住民一人ひとりが声をあげやすい仕組みづくりが大切です。地方再生のために住民ひとりひとりが豊かに過ごしている地域は、地域全体の活力もある。人と人との強い結びつきはあらたに人を呼び込む作用がある。立派な建物よりも大切なのは目に見えない人とのつながりによって地域づくりを強化することで、一過性ではない地方の再生も期待できるのではないか。と問いかけられていました。

県内で行われている愛育活動の事例

  • 「自分たちで地域の課題をみつけ、できるところから」・声掛け・見守りが基本 →外出時に出来るだけ多くの班員にたすきをつけてもらい地域全体で子どもを見守る(防犯)

  • 班員研修・会員研修・町内外視察研修

  • こんにちわ赤ちゃん訪問事業→生後4か月のあかちゃんの家庭訪問

  • 絵本・ガーゼハンカチなどのプレゼント→身近な育児相談相手の存在の認識

  • 乳児健診・育児教室への参加(託児等)

  • 愛育だよりの発刊、愛育活動の広報→近年では退職後の男性の参加も

  • 地域の行事(3世代交流、プールあそび、クリスマス会等)

  • 子宮頸がん健診の申込の取りまとめ

愛育会長、班員、保健師さんへのインタビュー

  • 班員

  • 毎日挨拶を続けることで地域の人から笑顔がかえってきて自分も笑顔になる

  • 今まで地域の人とのつながりがなかったが、活動を通じて仲間づくりをすることができた。地域の一員になれた気がして嬉しい。

  • 最初は気がすすまず無理をしてやってみると必ず何かを得られる。

  • とにかく以前のように早く活動がしたい!コロナがにくい。

会長

  • 徐々に地域がひとつにまとまっていく喜びがある

  • 地域の課題を共有することで地域住民全体の健康や安心した生活を支えていることを実感している。

  • 保健師さんは同志だと思っている。

保健師
日々、地域の先生である住民さんから学ぶことが多く、困難にぶち当たっても諦めずに活動をつなげたい。
・活動を続けて行くうえで課題に対する工夫活動内容を知らずに大変そうというイメージだけで尻込みしてしまう人もいる。
・マイナスイメージを持っている人に対して活動内容をしっかり説明して活動のイメージをつけてもらうようにしている

愛育活動を継続していくために
若い人たちは仕事をしている人も多く子育て中でもあり忙しくて引き受けられないという人もいる。
決して無理強いはせず、回覧板を回すという役割だけでも良いので一員でいてもらう
・また、夜の会議には、可能な範囲で出席を求める。
欠席者のためにグループラインに会議での決定事項や次回までの検討事項などを投稿する。
・今は生活が豊かになり、愛育会は必要ないという意見もあるが大災害に備え、今こそちいきの人々のつながりが重要ということを繰り返し伝える

愛育活動があることで子育て中の母親は、地域の愛育会の先輩ママの経験や子育ての力が身につくことができます。
子どもたちは成長するにつれ自分たちが地域の人々から大切に育まれここまで大きく成長できたことを実感できお互い様の経験が実感していけるでしょう。愛育班員さんたちの日々の地道な活動こそが、母親や子どもたちの現代社会を生き抜く力を支える源になっていくでしょう。
山梨県における「地域住民間のつながり」の文化は本当に素晴らしく、このような時代だからこそ、この素敵な山梨の文化について未来を担う子どもたちに受け継いでいきたいと強く願います。
愛育活動に寄せられる期待大!だからと言って気負わず自分の得意分野を活かしてできるところからはじめていきましょう。

と勇気づけられる講演でした。
古民家シェアハウスに引っ越して自治活動に参加したのをきっかけに愛育活動を知ったのですがそもそも愛育ってなに?という入り口から今の場面にたどり着くのに3年を有していたので、これはぜひ!愛育活動とは何か?を他の人にも知ってもらえたらと思って長いnoteになってしまいました(;'∀')がシェアさせて頂きました☆

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