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なぜ人は“怒る”のか【怒りは第二感情】56日目

今日はカウンセラーらしい記事を書きたいと。

テーマは【怒り】です。

なぜ人は“怒る”のか

これまでの経験で、“怒られた”ことも“怒る”ことも共に経験されてきたかと思います。

考えたことはありますでしょうか。

人はなぜ怒るのか。

という事を。

・部下のミスに対して怒る上司
・子どもがいけないことをして怒る親
・自分のプリンを食べられ怒る彼女
・ゲームで負けて怒る子ども

等、人は様々なシーンで怒りますよね。

考えてみましょうか。

ミスをした部下に怒る上司。

なぜ怒るのでしょうか。

・自分に汚点がつくのではないかという不安
・自分の威厳を示したいという思い
・思い通りにならない事に対する不満
・成長してほしいという期待
・先方に対する申し訳なさ

などなど。

様々なイメージができるかと思います。

人は何かしらの想いや感情が沸き上がり、それが怒りに変換されるのです。

ですので、怒りは第二感情と言われています。

第一感情と第二感情の違い

第一感情:不安、悲しさ、喜びなど、反射的に起こる感情

第二感情:第一感情が変換され表出される感情。怒り。

このような違いがあります。

怒りは反射的に出てくる感情ではないのです。

嫌われる勇気でおなじみのアドラー心理学でもこのことは触れられています。

怒りは目的をもって表出されるものなのです。

・威厳を保ちたい
・優位性を示したい
・関心を引きたい
・相手を操作したい

等、目的が考えられます。

皆さんの“怒り”の経験を振り返ってみるとイメージしやすかなと思います。

つい、部下に起こってしまったことのある方では、部下を思い通りに動かしたいという目的があったのではないでしょうか。

子どもに怒った親御さんは、子どもを動かしたいという思いがあったのではないでしょうか。

怒らないコミュニケーションを図るには

怒るってめちゃくちゃエネルギー使いませんか?

私も以前怒りを表出させてしまったことがありますが、その後の疲れと虚無感が強かったことをはっきり覚えています。

怒りは“怒る側”と“怒られる側”共にエネルギーを使いますし、ストレスが大きく生じてしまいます。

理想としては怒りを遣わずにコミュニケーションを図れると良いですよね。

コツは、第一感情の気持ちを言葉に出してみること。です。

具体例として、以前のカウンセリングでのケースを紹介します。

高校生のお子さんと、親御さんのお話です。

門限になっても帰ってこず、連絡もなく、そわそわしながら帰宅を待つ親御さん。。
門限より15分程遅れてお子さんが帰宅しました。
悪びれる様子が見られないお子さんに対し、親御さんが
「門限過ぎてるのに、連絡もよこさないなんて!何やってたんだ!次に同じことしたら携帯没収だからな!」
と怒りを表出すると、
「うるさいな!」とだけ言い残し部屋へ帰ってしまい、しばらく口もきけない状況になったそうです。
その後、カウンセリングで親御さんから、
「どのように声掛けをすればよかったのでしょうか。。」
とご相談をいただきました。

共感できる方もいらっしゃるかと思います。

では、皆さんがカウンセラーだとしましたら、どのようにお答えするでしょうか。

「親御さんのお気持ちを素直にお伝えすることをやってみてはいかがでしょうか。」

このようにお伝えしました。

そこで親御さんがお話されたのは、

「正直、かなり心配しておりまして、帰ってきた際には安心もしましたが、謝ってこなかったことに腹が立ってしまいまして、、」

ということでしたので、そのお気持ちをそのままお伝えすることを後押しさせていただきました。

「あの時は怒っちゃたけど、実はかなり心配していて、帰ってきて安心もしてたんだよね。」

というような感じです。

その後、お子さんとお話することができ、お子さんからも

「スマホの電源切れてて連絡できなかったんだけど、説明する前に怒られたので、反撃してしまったんですよね、、」

という言葉を聴くことができました。

最後に

怒りを使うことは非常に簡単ですが、使わない事に越したことはないと思いますので、第一感情を素直に表出して、相手も身を守らなくても良い状況を作っていきましょう!

また、相手が怒りを表出していたら、第一感情に何が潜んでいるのかを考えてあげてみても良いでしょうね。

ストレスを少なくできる良質なコミュニケーションを図れるように意識いただければ幸いです。


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