北稜高校文芸部 副部長

本とか好きな人たちの集まりで、わたしは記事担当の副部長です。 ※画像は自分の特徴を入力…

北稜高校文芸部 副部長

本とか好きな人たちの集まりで、わたしは記事担当の副部長です。 ※画像は自分の特徴を入力して生成AIで作成したイメージです。マノちゃん曰く、全然似てないとのこと。

最近の記事

村上春樹 著 『風の歌を聴け』

ポイント1.戦いの後  熱い風に吹かれていた時代は終わってしまって、風の吹かない時代になってしまった。その戦場跡をナナメから眺めている。 2.多くのフォロワーを生んだ  デタッチメント、巻き込まれ系は未来に対する希望の無さ。心の底では吹かない風を待ち続けながら、諦めたと言う。必死にならないことで未来への絶望を避ける世代。 マノ  これは、さがにわからなかったです。 副部長 わたしもそう思う。なんか、ここがこうとか、これは何かを表しているとか、そういった専門的なところは、

    • 町田そのこ 著 『52ヘルツのクジラたち』

      ポイント1.所属の欲求  私はどこにも属していない。  世界は平等で自由になっていく。おかげで私は私らしく生きられるようになったが、私は私でしかないという孤独を抱える現代を考える。家族や社会に属しているが孤独を感じる。 2.”家族”という呪い  家族だから仲良くなければならない。親は子を愛さなければならない。子は親に愛されなければならない。そういった私たちの世界にある「呪い」が、SNSやネットの進化とともに伝播されていく。  そういったことから目を背けてはいけない、というの

      • 氷室冴子 著 『さようならアルルカン』

        ポイント1.少女たちの心の動き   主人公の真琴への思いが、憧れから失望、そして戦友と呼べるようなものへと変わっていくのが繊細に描かれている。 2.時代の変化   40年以上前の作品だが、その世界観は現代に繋がっており、少女の持つ悩みや人間関係、取り巻く環境などに共通点がある。現代はSNSなどのコミュニケーション手段に変化があり、比較することで現代の中高生の姿を考えることができる。 3.ライトノベルの始まり?   コバルト文庫ということで少女向け小説なのだが、その文体や表

        • 宮島未奈 著 『成瀬は天下を取りにいく』

          ポイント1.爽快感メインのお話   完璧でちょっとおかしな主人公とその友人という小説。 よくあるスタイルだが、世の中に忖度しない、自分のやりたいことをやる、という主人公の爽快感に注目した作品。ミステリーやSF の要素といった+αの部分を省くことで、分かりやすく、かつ現実的な爽快感を生み出している。 2.フィクション過ぎないリアリティ   「ときめき江州音頭」にて主人公成瀬の人間臭い部分が出てくることで、あちら側の話ではなく、 こちら側の読者に共感と勇気を与える。私は島崎かも

        村上春樹 著 『風の歌を聴け』

          住野よる 著 『君の膵臓を食べたい』

          ポイント1.読みやすさ 文章自体は難しくない。 あえての難しい言い回しが、主人公とヒロインの知的なキャラ付け。 2.主人公の感情に沿って進む 主人公の目線で物語が進むことで、主人公の感情を追体験できる。それによって共病文庫の設定が強力な効果を持っている。 3.登場人物の少なさ 登場人物が少ないため、より二人の物語として読むことができる。 「世界=私とあなた」の構造。 4.効果的な仕掛け キャッチーなタイトル。 主人公の名前が出てこない。 ヒロインの気持ちの客観性

          住野よる 著 『君の膵臓を食べたい』

          北稜高校文芸部の日常

          こんにちは。 北稜高校文芸部の副部長です。 部員のマノちゃんから「noteを書いてはどうか」と進言を受けたので何となく書くことになりました。 マノちゃん曰く、「本が好きな人と話したいけど自分の周りにはいない、という人は多いのではなかろうか。私たちは恵まれた環境にあるので、いろいろ話した本の話などをばら撒いていこう」とのことです。 というわけで、わたしたちの日常の中で出てきた本や、アニメや映画などの話を書いていこうと思いますので、部室の片隅で聞いている雰囲気になってもらえると幸

          北稜高校文芸部の日常