逆境に立ち向かうみかんの岩崎早生
岩崎早生というみかんの品種があります。
うちの畑から発見されたみかんです。長崎県西海市です。
色んな情報が流れていますが、うちの畑で見つかった品種です。
正確には父が若い頃畑を歩いていてみかんの枝変わりを発見したとのこと。
たまたま枝変わりを見つけた日に、偶然家に遊びに来ていた少しみかんの偉い人が話を聞いてくれて、これはいいかもしれないとすぐに確認してくれて、とんとん拍子で調査が進み、結果良い品種だったとのこと。
偶然と幸運があったのでしょう。
ウィキには私の祖父が発見と書いていますが、当時の園主は祖父だから祖父が発見ということになったのかなと思います。
当時は早い時期に色が付いていてそこそこの糖度であれば売れたらしく、ちょうど市場の的を得た品種だったようです。今と全く嗜好が違いますね。
農協の方の販売戦略もよく全国的に裏年の時にどーんと売り出したこともあり、売れたとのこと。おかげで日本一の高値を取ったことがあります。よく考えればバブル期ごろですよね。関係あるかはわかりません。
というのは聞いた話。私が幼児だった頃。慌ただしかったんでしょうね。
そんな時代から30年余り、人々の嗜好も変わり、早い、そこそこ甘い、食べやすい。から、甘い!の一点重視の時代になってきたように思います。
美味しい?より甘いの?とお客様からはよく質問されます。
甘いだけがみかんなのか?これが今みかん栽培する上の疑問点です。
甘けりゃ良いのでしょうか?うまくは言えませんが違う気がします。
甘いを追求すると、岩崎早生も所属する極早生みかんの系統は淘汰されてしまいます。早く成熟するので糖度は頭打ちになるのです。成熟がゆっくりなほど力を蓄え、より最終的な糖度は上昇します。
甘い以外の何かも訴求しないと、極早生みかんは生き残る術はありません。
現に最近は買い叩かれることも多く、栽培している人も減ってきました。どうせ作るならより高く売れる方がいいですもんね。
そしてついに我が西海市のHPからも市が薦めるみかん○○選から消えていました。市よ貴方だけは味方であってくれよ、と思いましたが、これが現実です。
ということでこの逆境。
面白い!
栽培者が減ってきたら自由にできるチャンスですね。
色々アイディアはありますが実行できるかは自分次第。
極早生みかんはみかんの絶滅危惧種なのか??
ということで、元祖岩崎みかん宜しくお願いします!!!
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