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京都での一人暮らし

AM4:54、冷泉通。
平安神宮と鴨川のちょうど中間地点のあたりに自転車を止めた。

琵琶湖疏水端にあるベンチ

周りは暗いし、かなり寒い。

お疲れの様子で道端に休むトラックを横目に自転車を走らせ、ビニール袋をぶら下げて歩く男女二人組とすれ違い、「あの袋の中にはチョコが入ってるのかな、羨ましいなぁ」なんて思わなかったけど、そんなことを思いそうになる、あの日の閑かな東大路通を20分下がってきた。



なぜこんな時間にこんなところにいるのか。



これを説明するには色々なことを言っていかなければいけないのだけど、第一には、昨日、自分にとっては早すぎる時間に寝てしまったことが原因だ。


昨晩は22時に寝た。

今週は自分も早寝早起きを心がけてみようかな、と思い、日付が変わる前に寝ることに決めた。

それで気合いを入れすぎた結果がこれ。

22時に寝て3時半に起きた。
睡眠が大狂いしている。



3時半に目が覚めてしまうと、2つの選択肢の狭間に立たされることになる。


二度寝をするか、しないか。


二度寝をしてもおそらくちゃんとした時間にまた目が覚めてくれるであろう時刻。
一方で、こんな時間に目が覚めることなんてなかなかない…!という物珍しさを感じてしまう時刻でもある。

今日は、二度寝をしない方の選択肢を選んだ。
せっかくだから3時半の京都の街を見に行きたいと思った。

一人暮らしの良いところは、こんな変な時間に外出しても誰にも何も言われないところだ。

まだ開ききっていない目をこすりながら支度をして、部屋を出た。



という流れで冒頭の場面に至る。


当然ながらお店はどこも開いていないのだけど、人はちらほらいた。

走っている人や、歩いている人、運転してきた車を停めて運転席から降りてきた人。

いつもの自分が生きている世界ではない世界を生きている人に会うと、興味が湧く。
この時間にその行動をしている理由を知りたくなってしまう。
けど、そんなことを聞く勇気はないので、気になるなーと思いながらすれ違ってしまった。



5時になった。
明かりがついた。
「京 聖護院 早起亭うどん」といううどん屋さん。

開店直後、お店に入っていく人がひとり。
その後ろに自分もついていく。


注文したのは、カレーうどん!

美味!

自転車を漕いでいる中で、どこかからカレーの匂いがしてきて、その口にされてしまっていたから🤤

熱々だったし、美味しかった。
これ以上、食べ物の感想を言えるだけの語彙力はまだない…。

ビニールの仕切りの中で黙々と食べまくった。



お腹が満たされたので、もうちょっと未明の京都をまわろうと静かに自転車に乗った。


ここは仁王門通。

真っ暗な道のそばに浮かぶ球体の灯りが妖しくて好き。

もうしばらく行っていない父方の祖父母の家の前の商店街の雰囲気を少し思い出した。



新京極商店街の端っこから。

普段なら人が沢山いるはずの商店街。

この時間なら向こう側まで見通せるし、余白がいっぱいあって、良かった。



そんな風に京都の珍しい姿を見ながら、自転車を酷使し、夜明けを待った。

京都での一人暮らしはもうすぐ終わってしまう。

(続?)

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