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『虐待児の詩』 その1

「白虎の路」「教訓」「虐待」「癒やせない心の傷」「愛というモノ」「愛と性の狭間」


イントロダクション

ラップや詩のボクシングみたいに対戦的なものじゃ無い。
歌や曲に触発されて詩を書いたり、書いた詩にフィットする歌や曲を探したりしてみた。

それは、きっと、映画音楽のように 僕のウタを 七色の空気で 膨らませてくれて・・

たぶん、 もう 僕のウタ だけじゃ足りなくなった 僕の詩集
もし僕のウタに 心震えたなら
それは きっと選んだ曲が 素晴らしいから

拓郎は「人生は恋と歌の旅」なんて謳っていたけれど・・
僕にとって 詩や 音楽は
心が空爆された時に 逃げ込むための
防空壕だった

朗読や 演奏は
流血も 命も奪わない 僕の爆撃だ

絶賛された映画から いくつもの名曲が生まれた
映画にサウンドトラックが在るように
詩にもサウンドトラックが在っても良いではないか
僕の詩ウタは、選んだ曲を紹介するためのDJだと思って貰えれば、それで良い。
どれも素晴らしい曲ばかりだから・・


白虎の路

「虹の彼方に 連れ去ろう」

恋する乙女は なに想う
己の心は 置き忘れ

夢の旅路を 彷徨う乙女
心を 取りに帰らぬ ならば

虹の彼方に 連れ去ろう

恋する乙女は 魔性の女
触れては成らぬ 禁断の香

其処から 戻れぬ 虹の橋

恋から愛に 変わる頃
衣を脱ぎ捨て 通りゃんせ

##とおりゃんせ



「愛は束の間の幻想」

愛は 消えたか
愛は 在ったのか

愛は 見えたのか

ボクが 愛だと 信じて疑わなかった それ
キミにとっては 通りがかりの 恋だったのか

愛は 去ったのか それとも・・

##愛は束の間の幻想

幻想でも良いから

ボクを 愛して・・


「翻弄されて」

其処には 凡てがあって 何も無く
虚無感は 虚空となって 凡てを充たす

色即是空 現実は 幻想であり
空即是色 幻想も また現実なりかな

生も死も 同じなら
生死の狭間に 翻弄される 意味も無く

##恋しい人の一挙手一投足に翻弄されて

愛も恋も 幻ならば 良い


「青ざめた君」

君にとって それは
不倫とか そう言うのじゃなくて
単なる 二股だったんだろう

僕には 理解できぬ儘
答えは 秋の霧の中に 消えていった

##不倫という単語に青ざめた君

僕らは
別れの ファンダンゴを
力尽きるまで 踊り狂った

豪雨の甲州街道を 白虎に連れられて


「黄昏横町 ボクの街」

夕焼け通りを 黄昏横町まで
傷だらけのココロで 汚れたカラダを
引き摺って往く

辿り着くころにゃ
傷も 汚れも 紛れて見えないさ

騙し 騙され 生きて往く
黄昏横町 ボクの街

##傷を抱えて暮らす街

テントに帰れば 慰めてくれる

刺青の女
肌に沿って 白虎が畝る


「滅び行く愛」

頭の中に 鳴り響く 鐘の音

その刹那 思考は遮断され ホワイトアウト

お前は 誰だ
何処に 居て
何を している

突然 問われる 己の 生き様を

だけど 世界は
相変わらず 連鎖し 循環しているだけ

水を浴び 陽の光を受け
花を 咲かせた所で・・

##滅び行く愛


「遠い記憶」

春の風に そよ吹かれ
束の間の まどろぎに 酔しれる

心の淵を なぞってゆく その風は
遠い記憶の 蓋を開けてゆく

お節介な 一陣の風

始まりの 予感だけ残して・・

##遠い記憶

白昼夢の 浮遊感は去り 着地する心

そして また
いつもの 日常へと 戻ってゆく


「二人の日々よ もう一度」

助けて って言えなくて・・

なにが起こっても 動じない
超人だと 勘違いされて

壊れて 砕け散った こ こ ろ を
毎夜 拾い集めては 独りになって

誰か だれか 助けて たすけて

って 叫びながら 膝を抱えて 睡る

##独りは嫌なんだ

二人の日々よ もう一度



「月に祈りを 献げていた」

月に祈りを 献げていた

神など 信じちゃいない
息をするのが 辛かったから

満月が 凡てから開放してくれる
根拠もなく そう信じてた

なにも変わらなかったけど
祈っている間は 誰かに守られている

そんな気がしたから・・

##六歳児の苦悩

月に祈りを 献げていた


「旅路の果てに」

旅路の果てに 疲れ果て
へたり込んで 足跡を振り返る

綺麗な花など 咲いてないけど
虹が見えた 気がしたんだ

その虹は 僕にしか 見えない
かも知れない けれど

いつかきっと 色とりどりの花々が
咲き乱れる ハズさ

僕が 歩んできた道には・・

##種を蒔いたんだ


「一陣の風が吹いた」

一陣の風が吹いた

舞い続ける 桜を 押し上げながら
ボクの カラダを 擦り抜けていった

まるで ボクなど 存在しないかのように

無神経なヤツめ
だが その風は 心地好く

滲んだ汗と 泪の雫を
連れ去って 往った

いつか キミと歩いた この道を・・

##想い出の桜




教訓

「旅立つ子らへ」

教訓 其れは
親が子に 教え伝えるモノ

親や 教師が
修練の滝で 路頭に迷っている

路頭に迷い続ける 親たちの下に
生まれ育ってしまった こども達は

自己研鑽する他 路は無い

「葬送のフリーレン」
このアニメには
そんな教訓が ふんだんに詰っている

##旅立つ子らへ


「子らに 語り継げ」

ああ 分かっているさ・・

理不尽が まかり通る
それが 人の世さ 愚かな 人間さ

なん百年 なん千年 繰り返してゆくのさ

この馬鹿げた 行いを
いったい 誰が止めると云うのだろう

ああ だれにも止めることなんて できやしないさ・・

##子らに語り継げばどうだろう


「これは偉大なる母性の唄」

辛くて 土叩いてた日々
どうして こんなに運がないのかと
背中に睡る子 腹には動く子
この子ら どうしても 守らねばと思った

女手ひとつで
こども達を育てた
これから育てようとしている
すべての貴女にこの曲を・・

##これは偉大なる母性の唄



「そんな 飴 いらない」

・・・

だれも壊れないように
なにも壊さないように

##教訓

そんな 飴 いらない


「知恵と心の連鎖」

大人は ズルいよね
子供達は皆 世界の宝だって
公言してるくせに・・

生き抜くために 本当に大事なことは
我が子にだけ

他人の子には教えない。

寄付も良いけどさ
お金や 物は 直ぐなくなるよ
##生き抜く術を他人の子にも教えよう

知恵と心は 増え続けて地球を救う


「優しくないボク」

なにか おかしい なにかが へんだよね

なにが正しいとか なにが間違っているとか

云うんじゃ無くて みんな 優しさって 忘れてないかい

ある日 優しさを忘れている ボクに気付いたんだ。

##流されているうちに優しくないボクがいた


「なにもわからぬ儘で生きる」

なにごとも 無かったかのように
過ぎて往く 人と日々

人のことを 考えているようで
自分のことしか 観ていない

自分を亡くすより 大事に想う者を
亡くしても 平気で 居られるというのか

愛する人は 居るか
愛してくれる人は 居るか

##なにもわからぬ儘で生きる

As if nothing had happened
People and days pass by

Someone you care about more than losing youeself
Is it possible to be okay even if he or she die?

Is there someone you love?
Is there someone who will love you?

##LivingWithoutKnowingAnything




虐待

「愛して欲しい」

恋愛は 心の麻薬
裂かれても さかれても 依存する

虐待は 心の傷
裂かれた 心は 戻らない

ボクはオペラ座の怪人
顔は あんなじゃないけど
心は 誰よりも歪なまま 戻れない

##オペラ座の怪人になんて成りたくなかった

可愛い人よ 愛して欲しい 歪なままで・・



「そして 誰も居なくなった」

こんな人生 もう嫌だ
幾度 そう 叫んだことだろう

皆 ボクから 離れていった

同じことの 繰り返し
ボクには なにも残っていない

それでも 眠れぬ夜を越え

##また同じことを繰り返す

ボクは ひきとめない

そして 誰も居なくなった

##虐待児の性根は変えられない



「彷徨う虐待児」

ボクは たぶん 人間が嫌い
僕も人間 だから そう

ボクは 僕も 嫌い

それなのに 寂しがり屋のボク

人の居る 風景は
なぜか ホッとする

##愛を求めて彷徨う虐待児

矛盾した世界に 生きる
矛盾した ボク

ひとは それを狂人という



「安らぎを求めて」

肉も 魚も 野菜も 生き物

食べる と云うことは
命を頂く と云うこと

命がけで 生きなきゃな

なぜか 必死になれない ボク だけど・・

##虐待児の性

嗚呼 生きているんだなあ

沢山の 命と共に 巡る
僕たちは 時の 殉教者

##食物連鎖の地獄に安らぎを求めて




「人肌恋しくて」

いつまでも
ボクを 縛り続ける
愛という名の 見えない 心の枷

スキンシップが足りなくて
肉欲に 溺れた 日々

セックス依存症 なんて病気は 存在しない
嘘でも良い 唯 愛されていると
感じていたいだけ

放置虐待の 成れの果て

##人肌恋しくて

夜の街を 彷徨う



「恋の儘に 消滅す」

触れてくれ 撫でてくれ
抱いてくれ 乳をくれ

今も 突然 叫びたくなる 言葉

##放置虐待の成れの果て

それに ドSの狂人 と来りゃ
誰とも長くは 続くわきゃねえわ

恋して 架空のオイラを見つめてる
三年 それが限界

夢から覚めて おさらばさ

恋の儘に 消滅す



「静かな戦火」

戦火は 凡てを 焼き尽くした
美しい 野も 山も
日々を営む 穏やかな 街の灯も

人の優しい 愛情までも・・

##僕はそんな父母の元に生まれた

父も 母も

それが 虐待だとは 思っていなかった

そして 狂人に育てられた ボクは

今も 静かな戦火の 真っ只中に居る



「孤独な夜に抱かれて」

幾ら 年を重ねても

なにも変わらぬ 幼き こころ
情け無いほど そのままで ありのまま

これも 虐待の所為 なのか・・

大人のフリは できたとて
大人の恋愛 できはせぬ

誰も 幸せに できぬなら

密かに 独りで 生きるべし いきるべし

##孤独な夜に抱かれて



「じゃ無い方が」

「お父さんと お母さんの
 子供に産まれてきて 良かった」

ドラマで よくあるセリフだけど・・

そう 心から思える人って
どのくらい 居るのだろう

僕には 有り得ない言葉だけど
僕からすれば
それが・・

##本当の幸せ

生まれて 来なきゃ 良かった

じゃ無い方が



「儚きは夢」

夢が 愛に熔け
愛は 崩れ去った・・

我に返ったとき 君は 其処に居なかった

僕は 勝手なヤツさ わかってるよ・・
だけど こんな風にしか 生きてゆけないんだ。

##この物語のようには生きられない

この歌が 僕の夢なのに・・




癒やせない心の傷

「ボディブロー」

なんか 格好つけて
これしき 大したことぢゃないと

ズタボロの心を 隠し通してきた

ずっと・・

それが格好いいんだと
今まで 気付かないフリして
誤魔化して来た分

今になって
ボディブローみたいに 効いて来てる

##心の傷は誤魔化せない



「耳を塞ぐ鳥籠の少年」

こいつ すげぇ・・凄すぎる。
泪 とまらん・・言葉にならん・・😭

こいつの歌に 比べたら
オイラのウタなんか 糞だ・・

##耳を塞ぐ鳥籠の少年

「そのころ ボクは
 世界のすべてが恐かった」

##Seijiが教えてくれた



「優しさの定義」

優しさって なんなのだろう

癒やされる 想い
思い遣る 心

きっと 好きとか 嫌いを
越えた 向こう側に在るモノ

バケモノには 越えられぬ壁

##バケモノのボク

優しい気持ちは 春の風

心の中に棲む 置き去りにされた 日々

あの夏の 過ぎ去りし 刹那の塊・・

##優しさの定義



「強姦された心」

歪な心
壊れたハート
憎しみに埋もれた瞳

愛に飢えた獣
もち肌で覆われた 傷だらけのカラダ

##強姦された心

苺の春に 崩れ去った 常識と良識
心の傷が 癒えることなど無い

この世を去れば消えるなら
いつでも逝こう

逝ったとて
心の傷が 癒えること
保証などあるまい

侵された カラダは どうってことない
疼いているのは 犯された こころ



「極彩色のモノクローム」

南北に流れる テールランプの川

西へ渡れば
酒と音が支配する ネオンの海

用も無く 今夜も渡る
虚無の街に 色の無い夢を見る

虚しい 夜明けが 迎えに来るまで

覚束ぬ足取りで 漂流する

滞留する ポンポン船の
煙の浮き輪に しがみつく

##極彩色のモノクローム




愛というモノ

「愛・・・?」

愛 どんな色?
愛 どんな形?
愛 どんな香り?
愛 どんな味?
愛 どんな感触?
愛 どんな気持ち?

愛 何処にあるの?
愛 誰が教えてくれるの?

##WhatIsLoveAnyway



「愛って」

ボクは 愛を知っているのか?

涙を流せるから・・

愛することの愛と 愛されることの愛は 同じもの?

親が子を思う愛と 友人を思いやる愛
好きな異性を思う愛は・・同じもの?

視点を変えれば 憎しみも究極の愛の表現か?

愛ってなに・・

##愛って



「君が居るだけで」

愛って なんだろう

さっぱり わかんなくてさ
ずぅーっと かんがえてたんだ

まだ ぜんぜん わかんないんだけど
さっき すこし 触れた きがしたんだ

ほんの すこし 触れた だけなのに
こんなに こころが あったかくなるんだ

##君が居るだけで

あったかくなるんだね



「やっぱ 愛だろっ!」

ねぇ なにか言いたいこと あるんだろ
言ってみなよ

あるさ 愛・・ やっぱ 愛だろっ!

泣きながら 叫び続けてやるさ・・

##皆が気付くまで



「妖精パックの 悪戯に・・」

思いの丈は 伝わらず
想いと思いは すれ違う

行き交う恋の 切なさに
迷子の小鳥が 一羽 二羽

番の季節に 番に成れず
一羽で 大空 飛び回る

妖精パックの 悪戯に
翻弄されて 鳴かされて

最後に 愛を 知らされる

##夢のまた夢

貴方も きっと 至高の愛を知る



「循環する問答」

歩みを 止めた

思案しようと
歩みを 止めた

其処に 思案の余地は 無く
途方に 暮れる

愛だの 恋だのは 遠い先
その前に 解決すべき ことがある

解無き問いに どう解答するのか

##循環する問答

出るはずの無い 答え
何処まで 追いかけようか・・

君を呼ぶ



「人の世は・・」

人の世は 儚き夢の 残り糟

誰がために 生き抜き
誰がために 死すべきか

己の 地位のみが 其れを 左右する
其処に 自我など 有りはせぬ

##欲無き人など居らぬ故

戦国の 大将なら
我が子や 妻さえ 差し出さねば
祖国の民は 飢えに死す

漢の選択は 現代も続く



「不協和な愛」

出逢って直ぐ 波長が合ったから
わかり合える気がした

同じキーで 話していた
それだけだった・・

落ち込んだら
君はメジャーで 僕はマイナー
混乱しても
君はフリジアンで 僕はロクリアン

僕も 君も 一直線
一度だけ 交差する
二度 交わることはない

##不協和な愛



「後悔」

君が ボクと別れたこと
いつか きっと
間違っていたと 気付いて
後悔するはずさ

だけど・・
後悔させたくって 別れたわけぢゃない

別れを切り出したのは 君
考え直して 縋り付いてきた
君を 突き放したのは ボク

##後悔しているのは僕




愛と性の狭間

「接吻の後」

裏切り 奪い合い 仲直り

皆 自分勝手
なのに 何か起こると 助け合おうとして・・

普段は 信頼できそうなのに
異性が絡むと 信頼できないヤツ

信頼できる 友だちは 極々 わずか

一瞬で 友人関係が崩れ去る
起爆装置を 持ったままの異性

接吻の後 信頼は 性愛へと変貌した 

##友だちのままで



「ある愛の形」

ねぇ この歌
聴いてたら 泣けてきた

この歌 聴いて 泣いてるのって 俺だけ?
この歌 聴いて 泣いてる俺って 変?

##ある愛の形

其れも愛 此も愛 きっと 愛・・・

なぜか 他人事とは・・



「月明かりの部屋」

聞こえていた 心が脈打つ 鼓動が
薄暗く 月光に 照らされて

紅潮した 薄桃色の カタツムリが
這い回った痕が 反射して
愛の輪郭を 浮かび上がらせる

喉に詰まらせたような 鼻に抜ける声が
心音を 掻き消した刹那
僕らは 至福に 充たされた

##月明かりの部屋



「黄金色の二人」

日没は 闇への誘い
甘い闇へと続く 時の旅路

黄金色の薄明かりは
やがて光を失い 蜂蜜へと変わり
ふれあう肌と肌の間に 潜り込む

曲線のうえで 月の薄明かりに
 黄金色に 鈍く光る

甘く溶け合う 二人の夜は更けて
やがて 別れの朝が来る・・

##黄金色の二人



「別れの日」

君が先に 部屋を出た
 鍵を預かった僕は 玄関にへたり込んだ

「サボテンの花」を口ずさみながら
寂しさを 堪えきれなくなった涙が
 あふれ出していた

僕は なぜ泣いているんだろう
 別れを切り出したのは この僕なのに・・

##離婚

置いてけぼりの 観葉植物が 部屋の片隅で
寂しげに 佇んでいた



「嗚呼 恋人未満。」

毎日 カウンターで
おいらの仕事 終わんの待ってたな

おいら 愛されないと 愛せない バカ野郎
友達以上 恋人未満

一緒に居たかったし
好きだったんだろうな

家の前まで
いつも ベロベロに酔っ払ってたけど

抱きついて来た あの時は
酔ったフリ だったんだよな

おいら なにもできずに 唯 オロオロ

##意気地無しでゴメン

嗚呼 恋人未満。



「猟奇的な彼女」

毎日 おいらを 待つ女

「ねえ『猟奇的な彼女』 観たことある?」
「観て欲しいな・・」

毎日 逢わなくなって
久々 あいつ からの電話

わざとか 知らずか
電話の向こうで 見知らぬ男と 喧嘩してる

「もう 電話してくんな」
明くる日 かけ直して そう言い放った

それから 独りで その映画を観た
複雑な気持ちの儘 落ちる

##恋人未満



「君が居れば」

友だち以上 恋人未満
不安な こころ 不安定な ここち

このままでいい このままで
君を 失うくらいなら・・

君と 居る時は
天にも昇れる くらい幸せな気持ち

だけど
独りになると 気が狂うほど 苦しいよ

##胸の痛みが消え失せるまで

君が居れば それでいい



「友愛と恋愛」

ねぇ 友愛と 恋愛の 違いって
どこから どこまで なんだろう・・

小学校の 夏休み
誰も居ない 夜のプール

君の笑顔と 唇が素敵で
キスしたくなった・・

##口づけの後

僕らは
まだ 友だち?
それとも・・

君を ずっと 抱きしめていたかった
友は 恋せ無いの?



「浴衣姿の少女」

天神祭 浴衣姿の少女達
行き交う船の 大阪締めを 遠くに訊く

浴衣姿の襟足に 仄かに抱く 恋心

今夜 君の瞳に映った 光の花は
秘めたる 恋の色をして

汗 迸らせて 校庭を
駈け抜けてゆく 少年の勇姿に 想いを馳せる

##君の初恋



「答えは 其処にない」

ボクは なにものでもない
なにものでもない ボクは なにものなんだろう

それが知りたくて 一夜を ともにする
それが知りたくて 恋人となる
それが知りたくて 夫婦になる

なんど 繰り返しても 答えは 其処にない
だれも 教えてくれはしない。

##僕は何者



「ドラマチックな恋は要らない」

すれ違い ばかり
恋は すれ違い

ボクの恋は すれ違い ばかり
そう いつものこと なのさ

歴代の 彼女たちに
言われ続けた 言葉

あなたには
おんなごころが わかんないのよ・・

なんで いつも こうなんのさ

##ドラマチックな恋は要らない

一緒に居たいだけだよ



「そして 僕らの恋は終わりを告げた」

ボクね
やっぱり 行くことにするよ

も少し いっしょに 居たかった
だけど・・

きっと 帰ってくるからさ
行かなきゃ・・

そして 僕らの恋は 終わりを告げて
再び 交わることはなかった。

##君のために旅立ったのにね

繋いだ手は もう
ぎゅっと 握って離さない



「止まれ 恋の暴走列車」

恋が 暴走を始めた
ボクの意志とは 無関係に

僕の心のくせして ボクを無視

なんとかしなきゃ
溢れる想いを 抑えるために

プラトニック 育てようとして
距離を 置こうとしたのに

避ければ 避けるほどに
熱い想いは 募ってゆく

##止まれ恋の暴走列車

勝手に走るな



「ボクはキミに 恋したい」

恋することが 無いのなら
愛することが 無いのなら

心は 痛く 成らぬのか
心は 苦しく 成らぬのか

孤独のままに 暮らせるのなら
寂しさ だけで 終わるのか

##人を知り我を知る

誰も 知らねば 人に成れず
ひとに 成らねば 我を知らず

ボクはキミに 恋したい



「君のことが好き」

抑えきれない この気持ち
抑えなきゃ 大変なことになる

堪えて こらえて
なにもない風を 装うンだ

どのみち 女心は わからない
待つんだ どこまでも・・

##カラダが勝手に動くまで

恋してんだろか
愛してんだろか

好きだって わかんない くらい

君のことが好き



「恋」

美しいと 思う気持ち
可愛いと 感じる心

見つめてたいと 思う気持ち
抱きしめたいと 感じる心

何処から来て
何処へゆくのだろう

琴線に触れる なにかが
確かに 其処に在ったのだ

それは 前ぶれも無く
いつも 突然に

##恋

君の香りに 振り返り
君の瞳の僕を見た





#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

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