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『虐待児の詩』 その2

「愛と平和のために」「戦争と平和」「理性と本能の狭間」「風の囁き」「別れの哀歌」「亡き友を想う」



愛と平和のために

「都会の光景」

雑踏の中 見捨てられた 浮浪者
真冬の繁華街 裏通り

皆 見向きもせずに 通り過ぎてゆく
人集りすらできない

##なんでこうなっちまったんだ人間

流石に放っておけずに 警察に通報

かく言う 僕も 後で気付いたんだけど
警察に通報する前に 救急車だったよな・・

昼夜を問わず 繰り広げられる 都会の光景

##戦渦のウクライナと何が違うのだろう



「晴るを待つ」

青空に 手を伸ばし 背伸びした

焦げ茶の樹木に 新芽が生え
眩い 桜色の海が
軈て 大地を埋め尽くす

もう直ぐ もうすぐ 春が来る

##春の足音

蝉泳ぐ 緑の海を また越えて
季節は巡り 人は往く

そしてまた・・

いつまでも どこまでも 春を待つ

##晴るを待つ



「心に咲く花」

ねえ みんな
なにか だいじなもの

ボクたちは わすれて いないだろうか
とっても とっても だいじなもの

そいつは めには みえないから
かんじる ことでしか わからない

はな あい いのち

##愛の花

武器は 持たなくても
静かな 戦闘は 続いている・・



「理想郷を求めて」

輪廻転生なんて あるのかな

生まれ変われた ところで
なにも 変わりはしない だろうけど・・

嗚呼 なにも 変わりなどしないさ
地球は 回り続けている だろうけど・・

求めるモノは 移ろい消えてゆく
それでも 戦い続けるさ

僕は 戦い続けるさ

##理想郷を求めて




戦争と平和

「明るい未来を・・」

池上彰の戦争を考えるSP2023」を観た

戦争は 街を破壊するだけではない

精神を破壊し
その破壊された 精神は潜伏し
その子供らの 精神をも破壊するかも知れない

僕らは戦争を知らない
知らないからこそ
もっと 恐れるべきことがあるはずだ。

##子供らに明るい未来を



「小さく可憐な花」

ねえ 道ばたに咲く 小さく可憐な花
見つけて 立ち止まろうよ

小学校の通学路
周りの景色に 目を奪われて 道草したじゃない

目も 耳も 口も 僕はもう塞がない
見たよ 聴いたよ 言うよ

争いごとは見たくない
平和な世界を 取りもどそう。

##TheLastMessageHeLeft



「ボクらの危機」

ねえ ボクらは じぶんのことで
じぶんのことだけで せいいっぱい

遠い世界の危機は
 あした ボクらの危機かも知れない

身近な平和だけが 平和じゃない

ウクライナは戦争に巻き込まれた
戦後 可憐な花を摘もうと命を失う少女

##ZEROLANDMINE

##地雷をなくそう



「誰も正しくない」

誰も間違っていない
だけど 誰も正しくない

勝てば官軍 負ければ賊軍
勝っても負けても意味などない

「メリークリスマス ミスター ローレンス・・」

##意味のある戦争など無い



「新しく生まれ来る 命のために」

軍靴の音を 轟かせ
愛無き 行進は続く

愛を 蹴散らせ乍ら
世界の あちこちで

いったい誰が 止めるのだ
いったい誰が 止めると云うのだ

新しく生まれ来る命のために

##NoMoreWar

戦火の消えない 世界
そんなモノなら 要らない

ボクが誰にも 愛されなくとも・・



「基地は日本にあり」

アメリカじゃ 19歳でベトナムだった

日本で良かったね
日本に生まれて 良かったね

アメリカじゃ 19歳でベトナムだった

本当に良かったの
ねえ 本当に良かったの

朝鮮戦争 ベトナム戦争

儲けた国は数知れず 日本も そのひとつ

##NoMoreWar

基地は日本にあり




理性と本能の狭間

「人の生き様」

身体を武器に 伸し上がる アイドル
身体を武器に 金稼ぐ 風俗嬢

そんな生き方 ガキの俺には 許せなかった

人を知るほど そんな考え 消え去った

花魁 女郎 芸者 女中 身請 妾・・

昔 大名や殿様が 今 政治家や社長に

##人の生き様とやかく言えるヤツは居ねえ



「キミを守るため」

いつだって どこにだって
政治ってヤツが 絡んでくる

国 だけぢゃない
職場にだって 業界ごとに
逆らえぬ 政治がある

ボクは そんなの耐えられないから
直ぐに 離脱してたけど・・

耐えなきゃなんない ときもあるさ。

##キミを守るため



風の囁き

「心の故郷」

駐車場に着いて 窓を全開にした
少し生温い だが 心地よい風が
頬をすり抜けて 通り過ぎてゆく

デイブの曲が 鳴り出した
からだは 動きを とめた

思考だけが だらだらと
幼き頃を 駆け巡る
 
もう一度 聴こう
この風が 吹き続けてくれるなら。

##心の故郷にて



「僕は 静かに 睡る。」

僕は行く 愛の花咲く 野辺を行く
きっと いつか 愛する人に 送られて
愛の花咲く 野辺を行く

そよ風に 揺れる 名も無き花に 送られて

##愛とそよ風のハーモニー

愛は 風に語り 風は 愛を語った・・

それから 僕は 静かに 睡る。



「去りし風の香」

ウェストコーストの 乾いた風にのって
足裏を擽られるような 軽快な 演奏を
特大ジャガイモの ベイクドポテトを
頬張りながら 聴いていた

ひと夏の 初恋にも似た
あの幸福な ひとときを

ふと 思い出す

乾いた風は 心を充たして
消え去る 一陣の風

##去りし風の香




別れの哀歌

「逢えぬ人への想いを」

すべてを無くしたと 思った時の虚無感
やりきれない想い やるせない気持ち
ぶつけようのない怒り やり場の無い悲しみ

もう 二度と逢えないなんて・・

膨らんでゆく想いとはうらはら
遠くなる君・・

嗚呼 もう君には 逢えないんだね。

##逢えぬ人への想いを



「過ぎ去りし記憶のうねり」

想い出は 不思議

その時は 大したこと無い
音や 物や 風景が

溢れるほどの 叙情と 情熱と
言葉にできない 感情を 伴って
襲いかかってくる

感情のうねりに 飲み込まれて
僕は 息のできない儘
濁流と共に 埋没して往く

##過ぎ去りし記憶のうねり

波を越えてけ



「夏の恋」

夏は いつだって
危険な香りと共に やって来る

蠱惑的な 夏のイベントは
僕らを 恋の谷間へと 突き落とす

夢の中で 夢を観ている
まるで 他人事のような
その出来事は 昼夜を問わず 襲いかかる

夏祭り 夜店の屋台
花火 浴衣姿 妖艶な襟足

真夏の夜

##夏の恋



「あの夏」

あなた と過ごした
あのなつ が過ぎてゆく

ぽっかり 空いた
こころ の空洞 埋められぬままに・・

何気なく過ごした あの夏

思い起こせば 確かに 幸せだった日々

すべてが 流れて 過ぎてゆく
ボクのカラダを 通り抜けて・・

##なにげなく過ごした時間と過ごす



「あの夏が・・」

君が居た
いつも笑顔の 君が居た

知ってか 知らずか
魅惑の瞳に 魅惑の仕草

屈託ない笑顔に 癒やされて
蠱惑の仕草に 惑わされ

確かに あの夏 君が居た

##ひと夏の恋

秋の夕陽
冬の落ち葉
春の桜

季節は 巡り 移りゆく

そして また 君と居た あの夏が・・



「遠い夏の記憶」

あの夏の日は いつも其処に在って
ともすると ボクを追い越して駆け回る

朝も 昼も 夜も
夏は いつも特別で どの夏も

いまだに ボクの胸を締め付け続けている。

##遠い夏の記憶



「蒼い衝動」

あの夏の 想い出は 幻想か

蘇る 汗とワックスの匂い

浜から上がって 着替える度に
君を 嗅ぎたくなって
悶々とした 帰り道

ネオンと燈の街へと ウインカー
旧道沿いに在る 二人の 遊園地

##蒼い衝動

戯れの後

焼け焦げた肌と 想い出を 置き去りにして・・


「狂獣の宴」

あの夏 僕には
すべてが 魔法だった

君が側に居る
それだけ 唯 それだけのことで

昼も夜も 音も光も
すべての情景が 輝いていた

光に 誘われる儘 脇道へ
ネオン瞬く街で 二人きりの夜会

##狂獣の宴

焦げた素肌を まき散らしながら
狂った獣たちは 朝を迎えた



「僕は1ミリ角の立方体に居る」

幸せすぎて
好きだとか 愛だとか
なにも 分からなくって

独りに なりたくて・・

ホントは 急に放り出された時に
壊れてしまう 自分が 恐かった

君を失うことが
こんなにも苦しいなんて

##僕は1ミリ角の立方体に居る

君の居ない 世界なんて・・





亡き友を想う

「友へ」

彼奴は 何処へ行ったのだろう
一陣の風と砂埃を残して・・

突然現れて 天上人と成り 消えた

でかい図体にでかい態度 圧倒的な存在感で
彼奴は 駆け抜けていった

優しい気持ちだけを 置き去りにして・・

居なくとも お前の優しさが 消え去ることはない

##友へ



「亡き友を想いながら」

あめが ふるふる どこに ふる
シトシト ポタポタ しみいって
こころの おくまで みずびたし

かわいた こころじゃ かんじなかった
やわらかいとこ いたみだす

だれにも たすけを つげられず
てんに むかって こえあげた

##亡き友を想いながら



#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門



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