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それでも町は廻っている

こんばんは、まっすです。

今日はSFやミステリー好きの方、ストーリーを重視する方にオススメの漫画を紹介したいと思います。

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それでも町は廻っている(通称:それ町)
作者:石黒正数


ここは、東京の下町の商店街。
明るく、ドジで、推理小説好きな嵐山歩鳥(表紙の女の子)が主人公で、そんな彼女の周りで起きる出来事を描いていく漫画です。

第一話では、歩鳥が商店街の喫茶店のアルバイトをしていたところ、マスターの気まぐれでメイド喫茶としてメイド服を着てバイトすることになるところから始まります。
バイトを始めるも、コーヒーはこぼす、注文は間違えると歩鳥のドジな行動で喫茶店はてんやわんやに!?

メイドの表紙を見て、一話だけ立ち読みするだけだと個人的に近寄りがたい漫画だと思ってしまいましたが、読み進めるとこれが面白い!

話の回によって
オカルト、面白ネタ、事件、登場人物の淡い恋などのあらゆるテーマに沿って話が進められていきます。

その中で、特に印象に残っている話は、
主人公の歩鳥が死んでしまう回です。


〜あらすじ〜

他人の高い万年筆を不意に壊してしまったため、
推理小説大賞の賞金を修理代に当てようとした歩鳥。
2週間かけ「ゼリー島殺人事件」を執筆するも落選。
気落ちしたところにトラックが突っ込んできて、、、
脳に深刻なダメージを受けた歩鳥は
死の世界へ行ってしまう。

​

最初はいかにも小説を完成させるまで努力していく話のように見えたけど、
いきなり主人公が死んでしまって!?

先が読めない漫画です。
その後、読み進むにつれまとまってきて、
最後にはちゃんとオチがついています。

そして、この回を読んで1番心に残った感情は
死への恐怖でした。
人が死んでも何も変わらない。
それぞれの役割を担って生きているはずなのに
世間は知らんぷり。それでも町は廻っている。
ゾッとしました。




この漫画は時系列もバラバラ、設定もはちゃめちゃのように見えますが、実は、しっかり構成が練られていて、2度読みするとまた楽しめる漫画だと思います。
そして、1話1話に何か心に残るものがあります。

歩鳥に惚れている幼なじみの真田や、
真田目当てに喫茶店でバイトを始める完璧主義のトシ子、面白く温かい商店街の人達のキャラも魅力的です。
登場人物の成長あり、
笑いあり、驚きあり、時々恐怖あり、、!?


いつまでも
この町の人たちが
笑顔で暮らせるといいなと思える作品です。


次の展開が予想できない、快活な物語が面白い!
石黒さんの構成力のセンスに脱帽です。


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