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介護福祉事業所の人事労務戦略室 ~次世代リーダーを育てる 連載第44回 「DX推進」

こんにちは。ラボ事務局の杉田です。
今週もラボ代表及川による「介護新聞」連載企画(第44回)をお届けしてまいります。
第44回のテーマは「DX推進」です。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)の波は、業界を問わず大きな変革をもたらしています。技術の進化は、ビジネスプロセスを根本から変え、業務効率を飛躍的に向上させる潜在的な力があります。

 本記事では介護業界での事例を通じてDXを紹介していますが、デジタル技術を活用することの重要性は、業界を問わず、現代のビジネスパーソンにとって避けては通れない道です。この連載を通じて、DXの全体像を掴み、自社への応用の参考にしてみてください!

介護福祉事業所の人事労務戦略室 ~次世代リーダーを育てる
連載第44回「DX推進」


 前回は、管理会計から事業所の「人」に関わる課題や問題を検討する方法をお話ししました。その課題解決の1つとしてDX推進について解説します。ビジネスの世界では、DXは大きな影響を持っています。例えば、店舗の販売データをリアルタイムで分析して、どんな商品がよく売れているかをすぐに知ることができ、オンラインサービスを強化して、より多くの顧客に迅速に対応できます。

 介護の現場では多くの時間が記録作成情報共有、日々のルーチン業務に費やされています。DXを取り入れることで、これらの作業をもっと簡単に、速く、そして正確に行うことができます。紙の記録をデジタル化することで、利用者の情報をすぐに検索でき、他のスタッフとの情報共有もスムーズになります。センサーやカメラを使って利用者の安全を見守ることで、夜間ラウンドの負担を減らすことができます。

 DXの目的は、単に新しい技術を導入することではなく、介護の質を高め、スタッフの負担を軽減し、最終的には利用者にとってもより良いサービスを提供することです。デジタル技術を上手に活用することで、介護の現場はもっと人間らしいケアに集中できるようになります

 よくありがちな、報告だけの会議も回避できます。会議は大事な意思決定、意思伝達の場でなかなか集まることができないスタッフが集う貴重な時間です。普段から情報をリアルタイムで共有することで会議の質を上げ、その意思決定が、生産性向上や課題解決につながることを意識しなければなりません。

 スタッフ間の情報共有にDXを活用する事例をいくつかご紹介します。GoogleドキュメントやMicrosoft365の活用:
 スタッフはリアルタイムで文書やスプレッドシートにアクセスし、編集が可能になります。最新の情報が常に共有され、会議での報告時間を大幅に削減できます。
SlackやMicrosoft Teamsの使用:
 スタッフ間で迅速に情報を共有できます。また、プロジェクトや部門ごとにチャンネルを作成し、関連する情報を集中的に管理できます。
TrelloやAsanaの導入:
 ブロジェクトの状況を可視化し、タスクの割り当てや進捗をチーム・全体で共有できます。会議での進捗報告の必要性が減り、より具体的な議論に時間を使えます。
ZoomやGoogle Meetの利用:
 時間と場所の制約を受けずに、ビデオ会議を通じてリアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。
Googleカレンダーやサイボウズオフィスの導入:
 会議や面談、簡単なミーティングを調整するには時間と労力が必要です。常にスタッフのスケジュールがオープンになっていることで、調整業務の工数が圧倒的に省略されます。

 私の所感ですが、思いの外時間がかかる業務に、日程調整、記録、報連相があります。場合によってはこれだけで1日が過ぎることがあるくらいです。場所、時間、道具の3つの要素が限定されるほど、業務完了までの時間がかかります。これらがフリーな状態になるほど、移動時間、探す時問、順番待ちなどの時間をカットでき、他の業務に回すことができるのです。

 ただし、LINEやチャットワークなど24時間フリーアクセスでき、事業所内の情報が業務時間外でもみることができるので、就業規則などでのルール設定をする必要もあります。
 DXを推進する上での課題は、技術への投資コスト職員のデジタルスキルの不足などが挙げられます。これらの課題を克服し、デジタル化を進めることで、介護業界はより持続可能で効率的なビジネスに変わることができます。
 デジタル技術の導入は、新たな人材を引き付ける要因にもなり得ます。

 介護事業所におけるDXの推進は、人材不足解消サービスの質向上のために不可欠です。

介護新聞12/22付「介護福祉事業所の人事労務戦略室―次世代リーダーを育てる!!」
http://wwu.phoenix-c.or.jp/~medim/kaigo/2023/202312kaigo/kaigo20231222.html
※連載第43回とありますが、第44回です

今週もご訪問いただきありがとうございました!
また次回、第45回の記事でお会いしましょう!

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