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最近の結核のお話

~9/24~9/30は結核予防週間です~

正岡子規、石川啄木など、たくさんの歴史上の人物の命を奪ったことで知られている結核。医療の進歩や治療薬の登場で、昭和の時代にすでに不治の病ではなくなっていますが、毎年新たに感染者が報告されており、決して過去の病気ではありません。


感染と発病、排菌について

結核は空気を介して感染する病気です。くしゃみや咳などで体内から飛沫が排出され、飛沫の水分が蒸発し飛沫核になります。飛沫核は軽いので空気の流れに乗って浮遊し、吸い込むと肺まで到達してしまいます。飛沫核を長時間吸い込むことが感染の原因となりますが、免疫が強ければ感染することはありません。感染したとしても多くの方は発病しません。発病していても排菌していなければ感染させることもありません。


早期発見のためにできること

結核の初期症状はわかりにくく、咳、痰、微熱など風邪のような症状が現れます。また倦怠感、体重減少、食欲不振などが現れることもあります。
会社の定期健診で胸部レントゲン検査を受けることや、2週間以上咳が続く場合は医療機関(内科・呼吸器内科)を受診することが、早期発見のためにできることです。

もしも職場の同僚が感染したら?

感染したご本人は、会社の上司や人事、産業保健スタッフに相談してください。感染性(排菌)がないことが確認できるまでは出社は控え、主治医のもとで治療してください。感染性(排菌)がある場合は、会社管轄の保健所と連携を取り、指示に従ってください。職場のみなさまは不安に感じると思いますが、誰もが感染する可能性のある病気ですので、個人を責めることなどはせずに、慌てず冷静に対応しましょう。

さいごに

結核の早期発見・重症化予防には、一人一人の意識を高めることが大切です。9/24~9/30の結核予防週間をきっかけに、結核への関心を高めていきましょう。                   (文:つぐみ)

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