保活のあとは家活(イエカツ)!?

「保育園も無事に決まったし、そろそろ今の家も手狭だし、保育園の近くで2LDK賃貸でも探そうかな」
「…と思ったけど、意外と高い。いい物件が見つからない」
「予算内だと1LDKになってしまう。それだと今の家と大差ないなぁ」
「欲を言えば、小学校入学前までに3LDKに住みたい」
「しかし分譲マンション・戸建てなんてもっと手が出ない!こんなに高いの!?」
「え?これあと数年で買える気がしないんだけど??」
「共働きだし、通勤を考えたら、家賃の安い地方へ住むのは無理!」
「詰んだ……」

と思っている方、いませんか?

私は完全にこのパターンでした。

そして、
「とりあえず今の賃貸のまましばらく住むとして、次の更新までには何とか引っ越せるよう随時物件チェックしておこう」
と後回しにしつつ、情報収集しているうちに二人目、三人目が産まれ、ますます保育園の近場でないと無理!と追い詰められていきました。
(エリア外に引っ越したら、きょうだい3人同時に転入できる保育園を探さねばならず、ハードルが高すぎて…)

結果的に賃貸、新築マンション、新築戸建て、中古マンション、中古戸建て全てエリア内をチェックしまくり、何十件も内見して・・・消去法で全部消えました。
最終的には、賃貸併用住宅として新築アパート1棟を購入することを決め、
「建物をふつうの戸建てよりも大きくつくり、半分を賃貸に出し家賃収入を得て、それをローン返済にあて、結果的に月々の自己負担はふつうの戸建て・マンションより軽い」
という手法で我が家の家活は終了したのですが、それはまた別のお話として。(詳しく知りたい方はコチラから読めます

今日は「保活から考える家探し」についてお伝えしたいと思います!!!

●引っ越しタイミングについて

まず、引っ越しタイミングです。
転園を伴う引っ越し「4歳4月入園」を狙うのがオススメです!!!!

1~3歳は激戦です。
1歳はご存知のとおり、2歳は1歳で認可に入れなかった方が再保活し、3歳は「2歳までしかない小規模園(認可外含む)」や「公務員等で3歳まで育休がとれる方」によって1歳並みの激戦になっています。(地域に寄ります)

よく「え!?3歳は幼稚園に行く子でぐっと減るでしょう?」と聞かれるのですが。
2歳クラスで認可保育園に通っていた子のうち、幼稚園に行く子は1~3%程度だと感じます。(エリアにもよると思いますが)

激戦の1歳2歳で認可保育園に入れるほどの働き方をされているご家庭であれば、保育希望時間は朝から夕方までのはず。
毎日お昼すぎにお迎えが必要な幼稚園は、時間が合いません。

いまは幼稚園の延長保育もありますが、毎日毎日フルで延長を使っている子がどれだけいるかでお子さんの負担が変わってきます。
共働き家庭が多い幼稚園なら、給食やお昼寝等もあり、連日延長の子が他にもいるかもしれません。

しかし、伝統のある幼稚園だと、まだまだ共働き家庭の利用は少なく、ほとんどのお子さんはお昼帰り、たまに延長を使う程度。お昼寝もなし。
そうなると、3歳のお子さんにとって
「連日お昼寝もないまま夕方まで預けられる」
「お友達は毎日お昼すぎに帰っているのに、自分だけずっとお迎えが来ない」
とストレスを抱えることになります。
親にしても、園の行事が当たり前のように平日昼間に設定されていたり、PTA等の役割やママ友づきあい等があり、共働き家庭には向かない場合があります。

もちろん幼稚園やその地域によっても事情は異なります。

しかし、こうした幼稚園もまだまだあるのは事実です。
ですので、「3歳=幼稚園に行く子がたくさん抜けるから、保活は楽になる」という噂は信じないでください!!!!

また、「小学校入学前の3月に引っ越そう」と考えている方も多いかと思います。
いまの保育園を年長の3月末まで続け、4月から新居で入学生活スタート。

キリがいいように感じますね。

しかし!!!これは大変ハードルが高いです。

まず、そもそも小学校の入学手続きは年長クラスの秋には始まっています。
入学健診や面談等があり、学童の申し込みもあります。
学童の申し込みは、保育園と同様、4月利用希望なら前年11月や12月に設定されている自治体が多いです。

ですので、スムーズな手続きのためには、年長夏までに引っ越し完了(あるいは住宅の契約を完了)しておくことがオススメです。
(年長夏以降でも入学は可能ですが、手続きは〆切を過ぎているため煩雑になります)

保活的には5歳クラスは何月でも空きがでている場合が多く、比較的いつでも入れると思うのですが、お子さんの友人関係を構築する時間を考慮すると年長夏だとちょっと慌ただしい印象です。

また、「小1の壁」に少しでも対応するためには、お子さんはもちろん保護者も他の保護者とのつながりが重要になります。
連絡ひとつとっても、保育園の場合は【園→保護者】という流れですが、小学校に入ると連絡帳を通じて【学校→子→保護者】という連絡系統になります。
しっかりした子ならいいのですが、小学校低学年ですと聞き逃してしまったり上手く連絡帳に書けなかったりというのもよくある話です。
仕事を終え、学童へお迎えに行き、やっと帰宅してからミスに気付いた…。
しかし小学校(学級、担任)にはもう電話できる時間ではありません。
そんなとき、同じ保育園から同じ小学校に行く仲間がいると、気軽に聞くことができます。

困ったときに頼れるような信頼関係を築くのにかかる時間は人それぞれですが、1年よりは2年あった方がスムーズだと思います。

なので、引っ越しタイミングは「4歳4月保活」をおすすめします。

●2LDKファミリータイプ賃貸について

次に保育園が決まってばかりの方がよく検索するであろう「2LDKファミリータイプ」の賃貸物件についてです。

「まずは保育園の近くで一回賃貸を借りて、次に持ち家を考えたい」
「今の家は新婚時代に借りた1LDKの賃貸だし…将来的に二人目も考えたいし、まずは2LDKの賃貸がいい」
という方も多いと思います。

希望の2LDKが見つかれば良いのですが
「思ったより家賃がいまよりだいぶ上がってしまう」
「検索すると1LDKはそこそこあるのに、2LDKは全然ない!!」
「引っ越し先が見つからない!!」
と行き詰っていませんか?

それもそのはず。
土地からアパートを建てた大家の立場で申し上げますが、2LDKは地主でもないとハードルが高すぎて作れないのです。

たとえば60平米の賃貸が作れるとしても。
【A】一人暮らし向け1K 20平米×3部屋
【B】ファミリー向け2LDK 60平米×1部屋
では、ほとんどの投資家は【A】を選択することになります。
合計が同じ広さでも【B】のほうがどうしても家賃収入が安くなってしまいます。
たとえば【A】が8万円のエリアでも、【B】で24万円は取れないことが多いです。
なにより、空室になった時のリスクも全然違うのです。
1部屋しかないのに、そこが空室になってしまったら家賃収入は完全にゼロ。
しかしよほど余裕がある方以外は、大家もローンを組んで建てていますので、ローン支払いに困ってしまいます。

こういうわけで、2LDKが市場に出回っている数はぐっと減ります。

都心部であれば、ファミリータイプの2LDKで赤ちゃんが住めるキレイさとなると20万円を下らないことも多いです。

仮に4年間住むつもりだとしても、
20万円×12カ月×4年間=960万円。
礼金や更新料を含めたら1000万円です。

賃貸に1000万円払うなら、この費用は購入に充てたいですよね。

それに、年数が経てば経つほど、ローンの終了年数も後ろ倒しになってしまいます。
また、住宅購入を後回しにしているうちに病気になってしまいローンが組めなくなるリスクもあります。(私も30代で癌が見つかり現在も闘病中です)

「将来実家を継ぐ予定」や「海外移住の計画がある」「賃貸なら家賃補助が大きい」などご家庭によっては賃貸が向いている場合もありますが
将来的に購入したい意思があれば、コスパ・手続きの煩雑さからすると「引っ越しは1回」でまとめてしまうのがオトクで便利かなと思います。

もちろん、ご家族の数だけ選択肢があるのは当然です。
なので、答えはひとつではないと思います。

しかしコスパや手続きのスムーズさといった視点で考えたら、こういう考えもあるかな、というのが伝わりましたら幸いです。

ただでさえ大変な乳幼児育児中の皆様にとって、少しでも負担が減りますように、僅かながらでもお力になれたら幸いです。

※サポートをくださる方、本当にありがとうございます。大変励みになります!!!ただの弱小大家の身ですが、個別相談も承ります。


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