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中南米旅日記 1989 その③

スゴい出来事
*スパイシー・スパイシー*

メキシコ料理が辛いことは有名ですが、それにしてもその辛さにはあらためて驚くしかありません。
メキシコ人はふつう何にでも「チレソース(チリソース)」をかけます。そのチレの辛いことと言ったら、ふつうではありません。
耳かき一杯分ほどをかけても「あ~~~~!か・ら・い!!」と日本人なら思うことでしょう。
メキシコ人はそのソースを、スプーンに山盛り2杯・・・3杯・・・とかけていくのです。
たとえば、ゆでトウモロコシまたは焼きトウモロコシにも。
日本人だったら塩か、醤油ですよね。これがメキシコ人だと、バター、塩、レモン、マヨネーズ、そして「チレ」なのです。
見るだけでも「ああ・・・!結構です!」といいたくなるほどかけてしまいます。
一度、塩、レモン、チレ味で試食しましたが、しょっぱい、すっぱい、そして辛い!!
とうもろこしの味はどこへやら・・・。という感じです。
それからレストランで料理にかけるソース。たいてい2種類がテーブルにおいてあります。
ひとつはサルサ・ロッハ(赤ソース)、もうひとつはサルサ・ベルデ(緑ソース)です。
一見すると赤ソースは見るからに辛そうなので、ひとまず緑ソースを選びましたが、なんと、これがまた見事に色を裏切って、辛いなんていうものじゃありません。
一度試して以来、旅行中二度と口にしなかったソースでした。
日本にあるタバスコも赤と緑の二種をよく見かけますよね。あれは全く辛さが逆です。緑は甘口、赤は辛口ですね。
ちなみに私は辛いものには結構強い方だと思っています。キムチなどは平気でパクパク食べますし、カレーも辛口でOKです。
ですが、メキシコにおいてはどんなソースがでてきても「辛いの度合いが違う」とわかったので、ほんのちょっとだけかけるか、または全くかけないかと用心していました。
そんな中、とあるツアーで一緒に食事をしたコンダクターのおじさんがソースを4杯も5杯もかけているのを見て、つい「これはあまり辛くないのかも」とちょっと油断してしまいました。念のため「これは辛いんですか?」とたずねてはみました。
「いやいや、たいして辛くないよ。大丈夫!」とおじさんは笑顔で答えます。
それでも疑いをはらせずに、試しにスプーンの端っこでほんのちょっとだけすくって、かけてみました。
「辛い!辛い!からいじゃない!!」口から火を吹きそうとは、まさしくこのことだと思いました。
それにしてもおじさんは、かけることかけること。口の中大丈夫なのかしら?4000種もあるといわれているメキシコ料理。
けれど一様に言えることはとにかく「辛い」の一言。きっとメキシコ人の口腔内粘膜は、ふつうより厚くできているのかもしれません。

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