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保育士の仕事

私の仕事


私は保育士資格を持ち、保育士として働いている。

保育士資格がある人でも保育の仕事をしていない人もいる。そういう人は潜在保育士と呼ばれている。

私も潜在保育士だった時期はあるし、そんなに珍しいことでもない。

保育士の仕事

保育士として働いている人の中で一番にイメージされるのは「保育園の先生」だと思う。私もその一人だ。

だけど、保育士として働くには保育園以外にもいろいろあって、児童養護施設や学童、障がい児の施設などもあるし、美容院や歯医者に保育士がいて、お客さんの子どもの面倒を見ることもある。

保育園の先生の仕事

「子どもと遊んでるだけでしょ」と先輩たちは言われていたらしい。まだ保育士ではなく保母と呼ばれていた頃だと思う。

今は、さすがにそんなことは言われなくなった。

けれど、実際何をしているのかは、意外とみんな知らないらしい。

おむつを替えたり、ご飯の援助をしたり、おもちゃの使い方を教えたりというみなさんのイメージ通りのこともあるし、子どもやクラスの記録、指導案などの書類もある。

それと同じように私は「子どもの心を育てること」も大切にしている。

物事をやり遂げること、約束を守ること、創意工夫すること、友達の気持ちに気づくこと、自分の安全を守ること、などなど書き出したらきりがないけど、子どもの心を育てることも保育園の先生の仕事。

「こうしなさい」とやりかたを教えられるものではない分、毎日の関わり方が大事になってくる。

例えば、2歳の子が水道で手を洗うという行為。

子どもの年齢・発達状況・その時のクラスの状況でどの程度援助するのかを変えている。

・水道の前まで手をつないで一緒に行くのか、自分で行けるのか
・何も言わなくても袖がまくれるのか、「そで まくって」と声をかけるのか、「このまま てを あらうと ふくが ぬれるよね」と状況を伝えるのか、「このまま てを あらうと どうなる?」と疑問を投げかけるのか、「そで まくるね」と保育士がまくるのか
・水は出してあげるのか、手を添えて一緒に蛇口をひねるのか、自分でできるから見守るのか

蛇口固く締まっていてひねれないだけでも、その子によって反応が違う。

・水道前で立ったまま固まる子
・水道前から目線だけで保育士を探し無言で訴える子
・手を洗うことを諦めて別の場所に移動する子
・どうやったら水が出せるか隣の子を観察する子
・ふと目の前の鏡が気になって、鏡に映る後ろの子に目があって笑いだす子
・「できない」「みず でない」と自分の状況を伝える子
・「みず だして」「これ やって」と保育士にしてほしいことを伝える子

「できない」という状況の子どもにもいろいろなパターンがある。

・手の力が足りなくてできない
・やり方がわからなくてできない
・甘えたい気持ちがあってやってほしい

子どもの反応×子どもの経験・年齢・発達状況・その時のクラスの状況を総合的に判断して、どう声をかけるか、どう手伝うか決めていく。

・保育士が水を出す
・手を添えて一緒に水をだす
・「どうしたの?」と状況を問う
・「どうしてほしいの?」と声をかける
・「やればできるよ」と励ます
・保育士が隣の水道で水を出し、やり方を伝える
・「『みず だして』って言うんだよ」と声をかける

上に書いた声かけでも、子どもとの距離、声の大きさ、トーンなど、シチュエーションによって変えている。

ヒトを人間にする仕事

私は保育士の仕事を「ヒトを人間にする仕事」と呼んでいる。ホモサピエンスとしてこの世に産まれたヒトが歩くことを覚え、言葉を話すようになり、道具を使うようになり、人と関わって社会の中で生きていく。そんな大事な時期に関わる大人として、丁寧に子どもたちに接していきたいと思っている。

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