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ストーリーで読むファシリテーション 保育リーダーの挑戦

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ファシリテーションに出会って保育リーダーが変わり、保育が変わるプロセスを、ストーリーを通して理解できます。ファシリテーションについての解説あります。 (出版の相談大歓迎!!) …
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#保育者

【第35話】油井園長の葛藤③

それから油井は、これまで順子とともに取り組んできた様々な取り組みを話した。とにかく職員が…

【第33話】油井園長の葛藤①

油井益代(あぶらいますよ)は、長年保育現場で多くの子どもと関わってきた。そのため、管理職…

【第32話】幻想の中で生きる③

子どもの理解において順子が大切にしていることは、複数の推測をすることだ。つまり、「ああか…

【第31話】幻想の中で生きる②

自分が感じていることと現実には乖離があるのかもしれない、と順子は考えるようになっていた。…

【第28話】リーダーへのヒアリング④

しかし、話が煮詰まったのか、困った顔をして太陽は飛田の方にやってきた。 「じゃあ、どうし…

第2幕【第13〜24話】 解説

保育現場のリーダーとして一番大切にして欲しいことは、傾聴です。 傾聴とはコミュニケーショ…

【第17話】保育者としての私⑤

「私は親として、瑠璃に一生懸命関わろうとしてくれるその姿勢が嬉しいんです。瑠璃もきっとそんな順子先生の気持ちを感じているんだと思います」 順子はその言葉を聞いて救われる思いだったが、同時に自分の未熟さを突きつけられた気がした。 順子は保育者として子どもたちに頼られる自分が好きだったのだ。しかし、今の自分は保育者としての知識も技術もなく、子どもたちに慕われるぐらいしか能がない。他の保育者や保護者の期待に応えられない自分が惨めで情けなく、まるでこの場に自分の居場所がないと感じ

【第16話】保育者としての私④

夏祭りの準備を手伝っていた時に、園の先生たちは、毎年全員浴衣を着るということを聞いていた…

【第14話】保育者としての私②

研修でインタビューシートの質問項目を読んだ時、順子は保育者を目指した時のことを思い出して…

【第13話】保育者としての私①

第2幕 園内研修だけじゃだめなんですか? 研修の終了後、職員室で油井園長、順子、栗田で簡…

第1幕【第1〜12話】 解説

リーダーにはファシリテーター(促進者)としての姿勢が求められます。ファシリテーターとは、「…

【第4話】 ファシリテーターとの出会い③

「はじめまして」 渡された名刺には、「保育ファシリテーション協会認定 保育ファシリテータ…

【第3話】 ファシリテーターとの出会い②

一週間後に、ファシリテーターとの打ち合わせを行うことになった。 打ち合わせまでの一週間、…

【第2話】 ファシリテーターとの出会い①

順子は園長に職員の退職の意向について報告した。油井園長は顔が曇り、ショックを隠せない様子であったが、順子の悔しさがにじみ出ている顔をみて、できる限り明るい表情を作ろうと努力した。順子は園長が自分を気遣っていることが察せられて、さらに自分の気持ちが落ち込むのを感じた。 二人がいる職員室は、保育中はほとんど他の職員の出入りがない。10月初旬だが、今日は天気がよく午後4時以降は西日が入るため、エアコンをつけている。 しばらく二人とも沈黙の後、園長が口を開いた。 「実は、前々から考