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#36 保育にまつわる700の言葉たち

2019年5月6日。

当時のゴールデンウィークに挑戦した取り組みがゴールを迎えました。

挑戦したのは、「マンダラートのその向こうへ」です。

マンダラートとは?
マンダラートの大きな特徴は、9×9の合計81マスにキーワードを記入していくことです。中心に達成したいテーマ、周辺に関連する要素を埋めていきます。目標を達成するための要素を細分化できるため、思考をより広く深く整理することが可能です。

引用元:WEB制作相談室

保育に関するテーマを真ん中に置き、まずは81マス。

そこからさらに広げて、729マスにチャレンジしました!

今回は、そのマンダラートの内容をすべて公開します。

真ん中に置いたのは?

子どもにとってどうなのか?に誠実に向き合い、素晴らしい実践を重ねる保育現場がある一方で、不適切な関わりが常態化している現場がある。

保育士自身がネガティブキャンペーンをする投稿が散見される。

専門性に見合った報酬には遠く、配置基準など、子どもにとって適切な環境をつくるには現場の努力だけではどうにもならない問題もある。

日本の保育の現状をよりよい方向に向かっていくために自分にできることはなんだろうと考えたくて、大それた表現ではありますが「日本の保育に変える」を真ん中に置いて始めました。

この時は本当に大事か?必要か?などは考えず、思いついたらとにかく書く!のスタイルで広げていきました。

最初に出てきたキーワードは、
承認・対話・マネジメント・観察・巻き込み力・パラダイム(思い込み)・養成の内容・認知の変化

それぞれのワードからさらに8つずつ連想されるモノを出していきました。

このときのチャレンジはここからが本番です。

3年前の自分、よくやったよ。

①承認

「承認」から派生したキーワードは、
評価を手放す・そのまま受け取る・そのまま放置とは違う・自分を味わう・存在に触れる・パワフルな前進・選択する権利・空間を扱う

それぞれのワードから、さらに8つずつ出していきました。

この2年後に、のいえ保育園の開園を迎えますが、開園当時はマンダラートの存在を忘れていました。しかし、現在の保育の営みに影響を与えていることが今回振り返ってみて分かりました。

②対話

「対話」から派生したキーワードは、
引き出す・受け取る・機能する問い・持ち出す・体験を味わう・空間を味わう・違いは違うままで・哲学

いま書いている「対話」のnoteにも活かされそうな内容です。

③マネジメント

「マネジメント」から派生したキーワードは、
セルフ・チーム・感覚・コーチング・コミュニケーション・愛・感情・独自研修

ここから3年でマネジメントに関する学びを深めてきたことを感じます。
このときは方向性は今とあまり変わりませんが、表層の部分が多く、まだまだ掴んでいない感じがしますね。

④観察

「観察」から派生したキーワードは、
現実を扱う・感性・ドキュメンテーション・自分を観る・バイタリティー・無知の知を知る・ワンダー・フォーカス

今の取り組んだら出てこないようなワードがいくつかあるのも興味深いです。振り返ることで、自分の「固定化した認識」をほぐすことにもつながりそう。

⑤巻き込み力

「巻き込み力」から派生したキーワードは、
発信力・魅力磨き・軸、意図、志・声を聴く・センスメイキング・貢献・活気・やるかやらないか

「センスメイキング」は当時読んでいた本ですね。

アルゴリズムはさまざまな可能性があるが、関心を持つという行為はできない。
まさしく関心を寄せ、気遣いをするために人は存在するのだ。

センスメイキング-本当に重要なものを見極める力-|プレジデント社

⑥パラダイム(思い込み)

「パラダイム(思い込み)」から派生したキーワードは、
「本当にそう?」・できるできないを手放す・気付く・責めない・誰かを変えようとしない・観えてどうするか・有を与える・対話

ここでまた「対話」が出てきているところが、自分の未来を暗示していたかのようです。半年以上かけて執筆しようとするなんて想像もしていませんでした。

⑦養成の内容

「養成の内容」から派生したキーワードは、
主体的な学びの濃度・現場とのつながり・セルフマネジメント・組織論・ジブンゴト化・意図、ビジョン、志・保育、幼児教育+α・同僚性

養成段階で、子どもとの関わり心理学、保育教材作りやパフォーマンスについて学ぶ機会は充実していたものの、学生時代から不足していると感じていた組織論や同僚性、自分らしい生き方と場への貢献なども学びも増やしていく必要があると思います。卒業後の人生をしっかりと見据えた学びです。

保育は、他者の人生に関わる仕事なので、自分自身が生き方に向き合い続けることで深みや厚みが増すのではないでしょうか。

今、担当している科目は養成校の先生とそういった想いが重なって新設した科目です。内容は、キャリア(=働き方を通した生き方)を通して保育の学びを深めながら、組織やマネジメントについても探究していく科目になっています。

⑧認知の変化

「認知の変化」から派生したキーワードは、
保育とは?の変化・保育からまちづくり・脱先生と子どもだけの空間・開いて飛び出す・生きる主体としての尊重・教える→引き出す・育むとは?・子ども観の変化

ここは非常に重要な点です。同じ場所、同じメンバーで毎日を過ごす場所では、認知や関係性が固定化、固着化しやすい傾向が強いです。

凝り固まった認知をどうほぐすか?

チームが機能する条件のひとつになります。

おわりに

こういったアウトプットも思考の整理になったり、その後の3年の歩みを振り返ってみると、取り組んだことすら忘れている(常に意識していない状態)としても、しっかりと自分の中に残っていたんだと感じています。

729マスはもうしないと思いますが、81マスはたまにやっていこうと思います。

いろんなテーマでもおもしろいですし、同じテーマで時間を置いてやってみても気づきにつながりやすくおすすめです。

探究スタジオーvol.36ー 2022年4月20日

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私にとっての「保育」という存在にも向き合っていきたい。子どもにとっての「保育」も、保護者や社会にとっての「保育」も考えていきたい。その営み…

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