【2024年6月】保育NEWS8選・まとめ&解説
保育に関する重要ニュースをまとめました。
そんな方のために、保育に関するニュースをまとめました。これを見ておけば、最新の保育ニュースは一通りチェックすることができます。内容は保育関係者向けですが、子育ては保育園と一緒におこなっていきます。
子育て中の方や学校関係者の方なども学びがあると思いますよ。ぜひ、ご覧ください!
園長コマツ
とある私立認可保育所の園長です。 子どもや保護者、職員みんなが活き活きと暮らせる保育園へ向けて悩みながら改革中。 自分の取り組みや学びをNoteを通して発信します。 プライベートでは二児の父。 好物はハンバーグ。
①【速報】支援金など改正子育て支援法が成立
改正子ども子育て支援法が成立しました。
主な改正の概要は以下の通りです。
改正内容のポイントとしては、妊婦への支援、乳幼児期の支援を手厚くしたようなイメージです。ただ、財源として支援金制度の創設がおこなわれ、令和8年度から毎年度、 医療保険者から支援納付金を徴収する、という部分で反対の意見も出ています。
盛りだくさんの改正ですが、保育関係者にとって一番影響が大きいのは、やはり「こども誰でも通園制度」の創設でしょう。
こども誰でも通園制度は以下の記事で解説しています。制度の概要や目的を把握したい方は、ぜひご覧ください。
②児童館、学童保育の指針改定 初めてこどもの意見聴取へ
児童館や学童保育の運営指針の改正に、「こどもの意見表明」を取り入れることが決まりました。こどもの意見表明権というのは、国際条約である、こどもの権利条約に定められている、こどもの権利です。
全ての子どもは大人に対して、意見を表明する権利を持っており、大人は子どもの意見表明に向き合うことが義務付けられています。
また、ここでいうこどもの意見というのは、言葉だけではなく、泣き声や表情、感情なども含まれます。まだ、言葉で自分の思いを伝えることが難しい乳幼児にも認められている権利です。
昨年閣議決定された、こども大綱では「こども政策に関して自身の意見が聞いてもらえている」と思うこども・若者の割合は約20%に留まっているそうです。こども大綱ではおおむね5年後までに70%まで引き上げる目標を掲げています。
今回の児童館や学童保育の運営指針の改正も、その流れを汲んでいるのでしょう。
全ての子どもの意見に大人は向き合う義務があります。意見表明権は乳幼児期から尊重した関わりをしていきたいですね。
③1歳児の手届く棚に積み木放置、誤飲で全治不明の低酸素脳症に…保育施設の8人を書類送検
昨年起きた積み木の誤飲事故が業務上過失傷害として書類送検されました。
保育の現場からすると、他人事とは思えない怖いニュースですね…。
今回の誤飲となった積み木は、(詳細は控えさせて頂きますが)0歳児用のものとして販売されているものだそうです。とはいえ、誤飲のおそれのあるサイズ感ですので、どこまで園内で共有され、見守りが徹底されていたかがポイントですね……。
誤飲による死亡事故は6年間で80人に達したというニュースも入っています。見守り体制を改めて確認していきたいですね。
④こども性暴力防止法が成立 「日本版DBS」、性犯罪歴の確認義務化
いよいよ日本版DBSの創設が決定しました。
今回の報道で制度の概要がはっきりと示されました。
現場で働く保育士も、経営者もそれぞれポイントがありますので、しっかり把握しておきたいですね。
⑤保育士不足の実態把握へ、こども家庭庁が初の全国調査方針…人材確保策成功事例も集め支援策参考に
こども家庭庁による、保育士の実態調査がおこなわれるそうです。背景として、こども誰でも通園制度が始まることや、配置基準の見直しがおこなわれたことがあるでしょう。
社会のインフラを担う保育所で、慢性的な保育士不足の課題は続いています。迅速に調査と対策をおこなっていってほしいですね。
⑥保育園で男の子のけぞる程髪ひっぱる暴行容疑で保育士逮捕「イライラして…」虐待は防犯カメラに
保育士が暴行をおこない、逮捕される事件が起きてしまいました。
こういう事件が続くのは心が痛いですね…。
暴行を加えてしまった理由として「イライラしてしまった」と答えているようですが、これは子どもの育ちを支える保育士としては、間違った行為でしょう。
ただ、イライラしてしまった時に周囲に助けを求めることができなかったのか、周囲で止められる人間はいなかったのか、そのような視点で見ると、保育士同士でいい意味でけん制し合える関係性を構築することが大切だとも思います。
⑦男の子に切りつけの疑いで逮捕の保育士 殺人未遂罪で起訴
子どもに刃物で切りつける、という事件が起きてしまいました。また、この保育士は犯行に及ぶ前にも別の子どもにも、暴行を加えていた……ということも明らかになっています。
先ほどのニュースに引き続き、保育士による暴行という悲しいニュースが立て続けに報道されています。
SNSでも「本人の人格の問題」や「労働環境など周辺環境の影響まるのではないか?」など様々な議論がされています。
どんな理由があろうと、育ちを保障すべき園児に一生残る傷をつけることは許されるわけはありません。しかし、憶測で本人の人格の問題にしてしまうのも根本的な解決にはなり得ません。
早期に事件の調査が進み、詳細や対応策が判明して欲しいですね。
被害にあったお子様やご家庭には心より早期回復をお祈りしています。
⑧夏の感染症「手足口病」全国定点3.83 患者報告数は前週比約30%増加… 「ヘルパンギーナ」も同属性ウイルスによる感染症
手足口病が全国的に流行しているそうです。
非常に感染力の強い病気で、感染した場合は症状が完治するまでは、保育園などは登園することができません。気を付けていきたいですね。
まとめ
今月は以下のニュースを取り上げました。
ニュースを知ることで、社会全体でどのような動きになっているのか、自分はどのように立ち回ればよいのかが、見えてきます。
特に保育は社会状況によって、在り方が変わってくる職業です。
ニュースはざっくりでも良いので知っておきたいですね。
お役に立てれば何よりです!
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