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読書日記その550 「フェルマーの最終定理」

最初に本書を手にしたのは10年くらい前。レビューでは数学がわからなくても大丈夫とあったので購入した。しかし当時のボクは本を読み慣れてないこともあって、聞き慣れないカタカナやワードに戸惑い、すぐに断念した。

それからだいぶ年月がたち、今年の夏ころになんとなく読め始めた。がしかし、思った以上に数式の説明が多くてちんぷんかんぷん。またまた断念。

ところが先日、なに気にYouTubeを観てたら「中田敦彦のYouTube大学」で本書の解説動画を見つけた。さっそく動画を鑑賞してみたら、あっちゃんがめっちゃ簡単でわかりやすく解説しとるがなッ。しかもおもしろそうッ。するとなんだかまた読みたくなったので再度挑戦。

そしてついにあっちゃん解説の予備知識があったおかげで読み終えることかできたのである。数学がわからなくても大丈夫、とあったが、本をそれなりに読み慣れてるとか、地頭がそれなりに良くないと読めないことを痛感した。

このとおり、本書にある数式は全てちんぷんかんぷんなのだが、内容はじつに興味深くておもしろい。フェルマーがなに気に残したメモが、それからおよそ350年ものあいだ、数々の数学者を惑わすことになるのだ。

そしておもしろいのが、最後に証明に成功したワイルズは、一から全て考えて証明したわけではなく、失敗に終わった先人たちの数式や、別分野の数式を積み重ねていった結果、証明に成功したのだ。

つまりそれまでの多くの数学者によるたゆまぬ努力の積み重ねが実を結んだのだ。とりわけ証明の最終段階に入ったワイルズは、無念を残した先人たちの亡霊に取り憑かれたかのような執念を見せる。

本書にある数式や細かい部分はあまり理解できてないので、そんな偉そうなことは書けないが、それでも本書は、たったひとつのナゾをめぐる数学者たちの苦闘と、350年にもおよぶ壮大な人間ドラマを楽しむことができる。

難しい数式は飛ばし、わからないところはYouTubeの解説動画をみながらでも、いち読の価値はあるのでは。わかりやすく解説してくれてありがとう、あっちゃんッ!!



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