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[場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)・緘動(かんどう)・発達障害・不安障害・不登校などの生きづらさ]への理解 第12話 「がんばることについて」


(ご理解、ご賛同いただけたら、周りの方に伝えたり、この投稿をシェアしていただけるとうれしいです。)

長女は4歳の時、幼稚園入園をきっかけに場面緘黙症・緘動(※1)を発症しました。二女は8歳の時分離不安障害(※2)と診断されました。

※1:家庭などでは話すことができるのに、社会不安のために、ある特定の場面、状況では話すことができなくなる疾患。強い不安により体が思うように動かせなくなる「緘動(かんどう)」という症状が出る場合もある。
※2:分離不安障害とは愛着のある人物や場所から離れることに対し、過剰な不安と苦痛を感じる精神医学的障害のひとつ。

症状のでかたや困難さはそれぞれかと思いますが、娘の場合を伝えていきます。

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やりがいを見つけ、周囲の協力を得ながら目標に向かうたくましい姿の裏で、
今まで出来ていたことができなくなるということががあります。

例えば、以前はおよそ週一回のペースで放課後の学校に出向いたり、家庭訪問してくださる先生と会い時間を共有することが出来ていました。

しかし、ある時そういったことが全くできなくなることがこれまでもよくありました。

そんな時、カウンセラーさんは言いました。

「それらの、以前は出来ていて、今は出来なくなったことにも本人なりにがんばりがあったのでしょう。」


がんばること、でなんとかこなせていたこと。

また、楽しみなことでも、見られてもおかしくないか身支度をし、心配事は残っていないかとあれこれ想定して準備する。

そんながんばり感。

「エネルギーの器は年齢を重ね、経験を積み、少しずつ大きくなっているけれど、広がった分、少し薄っぺらくなっているのかもしれません。
あるいはある部分はまだ頑丈ではなく、もろいのかもしれません。」


未来に向かって自分なりにがんばりたいことをがんばるかわりに、
未来なんて想像もできず、ただ目の前の「今」をがんばるために、
これまでがんばっていたことを少しお休みする。

そうやって器がしっかりと頑丈に仕上がるまで、心は上手にバランスをとろうとしているのかもしれません。

毎年四月からの新学年に向かうこの学期は、園や学校では子どもたちへのプレッシャーは大きくなりますね。
さらに例年とは状況が一変し、ご入学・ご進級を迎えられるご家庭にも大きな影響があるかと思います。

これまで以上にがんばりは増えるかもしれません。

子どもだけでなく、大人も同様に、心のバランスを上手に取れるよう、がんばりを少しお休みするのもいいかもしれませんね!

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例は、娘のケースです。

(注)私たち家族は長女が診断されて以来、下の二人の娘も含め、療育、相談、医療の機関に定期的にカウンセリングに出向き、登校できなくても、在籍する学校の先生と連携を取っていただいています。

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