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柴田 歩兵
2022年9月23日 23:15
それから僕らは色々な音楽を聴いた。刺激的なもの、美しいもの、素晴らしいもの、格好いいもの、馬鹿馬鹿しいもの、そしてゴミみたいなものでさえ、それはそれで魅力的だった。 幸いな事に九十年代中頃は、僕らの前に過去の遺跡が次々と発掘されていった時代だった。オアシスやブラーやストーンローゼスの新譜が発売される一方で、過去の名作がリマスターされて次々とCDで再発されて行く。 HMVやタワーレコードと言う
2022年9月23日 23:56
「何だお前その背中の」ギターを背負い廊下を歩く僕に山岸先生が声をかけて来た。「ギターです」 見りゃわかるだろうとばかりに僕は背中に背負ったフェンダーのギターケースを見せた。橋本とバンドを結成する事を決め、全貯金とおばあちゃんに少し出資してもらい、このフェンダーのジャズマスターを買ったのはもう一年前位になる。「じゃ、先生さようなら」面倒な事を言われたく無い僕は早々に立ち去ろうとしたが「お