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「生きていてくれてありがとう」と聞こえた気がしたの。

本当の音(おと)と書いて、本音と読む。

目まぐるしく変わる日々はあれやこれやとこなすだけで精一杯。
やっと終わったと一息をつこうとしたところで、新しいやることがひょっこり顔を出していると憎らしく感じるときだってある。

何をしたいのかとかどうしたいのかなんて二の次。
そんなんじゃ自分の本音なんて分からなくなっても仕方ない。


私の本音、どこにいったんだろうか。



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昨日はとてつもなく忙しかった。

連勤が続いた久しぶりの休日だというのに、家のことやら創作のことやら仕事の準備やら…となんだかんだで日付は今日になっている。

ちなみに今日は仕事。
体はぐったりしていても行くしか選択肢はない。


…正直休みの日の方がバタバタして忙しいんだよな。
仕事がある日は楽だ、シングルタスクバンザイ!


ブツブツ文句を言いながら朝ごはんのさつまいもごはんを頬張る。
旬のものを食べると少しずつ元気が出てくるから不思議だ。

さつまいもの甘みを噛み締めつつ、スマホで時間を確認するとはっきりと8:00の文字。
なんだこれはと見返しても秒数がカウントされていくだけで何も変わらない。

…今日も曇天の中駅までダッシュ確定かあ。



でもね、私は知っている。
この生活を望んだのは私自身だって。



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マッハで坂道をチャリで走り抜けたおかげか、電車には無事間に合った。
ふかふかの席に腰を下ろしてようやく一呼吸。
ノイズキャンセリングのイヤホンを両耳につけたら準備万端。

静かに目を閉じれば電車の中だって私だけの世界。
深く深く心の奥底まで引きこもって今日を生きるだけの英気を温めるのだ。


でもその日はいつもと違った。
どう違うのかは説明できないけれども、なんとなく世界がきらめいて見えた気がした。



「生きていてよかった。」

誰の声かは分からない。
でもはっきりとこの耳が覚えている。



もう一度心の耳を澄まして声を探る。



「生きていてくれてありがとう。」

その声の主は紛れもなく私自身。
初めて聞いた私の本音だった。



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大学を卒業してから私の人生は転んでばかり。
あまりにも擦りむいた心は俯いて、生きるのを諦めようとしたときだって幾度もある。

自分の本音がどこにあるのかわからないというのはそういうことなのだ。
うまくいかない人生の中で何度も何度も自分にぶつかって問いかけてを繰り返さなければ不器用な人間はすぐ迷子になってしまう。



ようやく見つけた私の本音はとても小さくて柔らかくてふわふわで。
これから叶えたい夢たちをそっと寝かせておくのにぴったりだ。



こんにちは、私。

これからも、私。




これは不思議な通勤前の出来事。

信じるか信じないかは、あなた次第。



ほがらか


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