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朝の満員電車が苦手な同志へ

こちらの記事は、2024年7月発売の小鳥遊著作「『発達障害』『うつ』を乗り越え@小鳥遊がたどりついた 『生きづらい』がラクになる メンタルを守る仕事術&暮らし方」(ナツメ社)の内容に関連したものです。

現在バイアスが強かった私

将来の大きなメリットよりも現在の小さなメリットを優先してしまう心理を「現在バイアス」といいます。この傾向は人間なら誰しもあるものとされています。私も例外ではなく、むしろこの傾向が強いと言えます。

発達障害者によくある特徴として「報酬系が弱い」というものがあります。これと「現在バイアス」はほぼ同じといって良いと思います。こちらの記事でその内容を説明しています。

すぐにもらえる1万円か、一週間後にもらえる1万2,000円のどちらを選ぶか。冷静に考えれば一週間後の1万2,000円の方を選ぶと思います。

でも、いわゆる報酬系が弱いと言われるタイプは、すぐに1万円をもらいたがる傾向にあります。報酬系が弱いというのは、目の前の小さな結果にすぐに飛びついてしまい、ずっと先にある大きな結果を待つことができない傾向を持つことです。私はこの傾向があります。

今回のテーマもまさにその話で、満員電車を避けるためには、あまり混んでいない早朝の電車に乗って目的地へ行けば良いのですが、そのために早起きをするのが嫌で、結局満員電車に乗る破目に陥るという状態でした。

報酬が大きければ、現在バイアスを乗り越えられる

そこで私が採ったのは、「将来の報酬をすごく大きくする」でした。具体的に言うと、当時通勤していた会社の入っているビルの1階がカフェで、早く行ってそのカフェで朝活をするのが超絶楽しみだったのです。それを「報酬」と設定して、カフェで朝活をしたいあまり早起きして行くようになりました。

その朝活で何をやっていたかというと、最初のころはブログを更新していました。情報発信する、何かものを書く、そういったことが好きだった私には、「朝にカフェでブログを更新する」という行動は無上の喜びでした(それと、朝活をカフェでやっている自分の「やってる感」に浸っていたのもあります笑)

ブログでは発達障害である自分がタスク管理によってどんな恩恵を受けたかという話をただひたすら書いていました。それが、セミナーをやるようになり、本の執筆の依頼が来て、という風に段々と活動の幅が広がり、朝活の時間に本の執筆などもするようになりました。

こうなると、仕事をしに会社へ行くついでに朝活をするのではなく、朝活をするついでに仕事をして帰ってくる、といった感覚になっていました。

ここまでくると、「朝活の楽しみ>>早起きせずズルズルと寝る気持ち良さ」となり、朝の空いている電車に乗ることができるようになっていました。

自分にとっての大きな報酬を見つけるのが難しいかもしれません。割と生活の中にヒントが隠されているものです。ある人は、「ちょっと高めの紅茶を飲む」が報酬となり、早朝に資格試験の勉強をすることができて見事合格しました。

先の報酬を設定して、自分を操作する

このように、目の前ではなく先の方に大きな報酬を置いておき、そのために行動できるよう自分を操作すると、意志の力や根性などに頼ることなく、自然と「やりたいこと」ができるようになります。

それを利用して朝の満員電車を避けるのは、無理をしないでできるのでお勧めです。

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