情景215.「未明に灯る斜光」【掌編小説 at カクヨム】
今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「未明に灯る斜光」です。
未明って、いつから未明?
ともあれ、あのひとたちの朝はとてもとても早い。
早朝のお散歩。
ときに、夜明け前に目が覚めてしまって、いつもより元気があるからちょっと出歩いてみよう、みたいな。
(夜明け前ならすっぴんでもまァ大丈夫だよね……!)
そんな朝があったとして。
私は低血圧で起きぬけはかなり好不調に波があるのですが、それでもふいにそんな気分になります。
歩いていけるくらいの近所にパン屋さんがあって、そこはもう深夜寄りの夜明けにはお店の明かりが点いているんですよね。
夜明け前の静まった町中に点々と灯るお店の光。
パン屋さん、お菓子屋さん、お花屋さん、コンビニ。
“町のお店”あるあるですね。
まだ冬の空気の中。
夜明け前は冴えた冷えを感じる空気です。
静かに朗らかに慌ただしく、朝の支度に入っていたお店を横目に、散歩。
そんな夜明け前の情景でした。
そのうち、たなびく東雲が見えはじます。
お楽しみください。
『あなたが見た情景』は、目の前の景色を眺めるように情景を思い描ける、ちょっとしたお話のあつまりです。
どこからでも何話からでも好きなところから読みはじめて大丈夫。
気になったタイトルをひらいてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。 今後も皆さまの読書体験に貢献できるよう活動を続けてまいります。