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不登校の子が自宅で勉強するには

学校に行かない子の場合、メンタルの次に親が気になるのは、”勉強の遅れ”である。今思えばそもそも”遅れ”という概念がおかしいのだけれど、当時の私は
ごく普通の不登校の子どもに悩む母親だった。

中学の入学式、そしてその次の日に学校に行ったきり、3日目からまったく学校に行かなくなった娘。ただ、もともと勉強は嫌いではなく、高校、大学と進学したい気持ちがあることはわかっていた。
「おそらく、中学でももう教室に入ることはなさそうだなー」と、またもや確信。

そこで、いざ「進学したい」というときのために、最低限の勉強だけはしておいたほうがいいよね。。。とぼんやり考えた。
娘はただでさえ「みんなと同じことができない(学校に行けない)」ことで、静かに自尊心が傷ついていたから、「これだけは」という命綱のようなものを持たせてあげたいと思ったのである。

そこでまず小さな第一歩として始めたのが「英語」と「数学」。
この2教科だけは、コツコツ積み上げておかないと、あとで追いつくのが大変そうって私の勝手なイメージで。
しかも英語は小学校でも少しやるとはいえ、基本、中学から一斉スタートする
唯一の教科だから、学校へ行かなくてもスタートラインは同じだと思ったのだ。
このとき「今やっておかないと、高校に入れないよ!」的な脅し文句は当然NGである。どんなに心の中で思っていても。

英語と数学に使ったものといえば「教科書」のみ。
英語は教科書を毎日少しずつ読み、単語の意味をノートに書いて覚える。
教科書は音読するのがコツ。
”英語やってます感”がでるし、耳から覚えるし。

ただし、やれやれとうるさく言わないこと。
私はまったく教育熱心なタイプじゃないし(むしろ放置しすぎた)、
無駄なエネルギーを使いたくなかったから、ゆるーく見守った。

中学校生活がスタートして、他の子が楽しそうに通っていたりする姿を見ると
焦ったりモヤモヤしたり、ムラムラしたり(・・・はないか笑)するかもしれないけど、決してむりやりやらせてはだめ。本人がやりたいときにやる。
やる気がない日はやらなくてOKのスタンスで。

これは、あくまでもわが家の場合であり、サンプル数はたった1人なんだけれど。
そしてゼロからの学校に行かない中学生活は始まったのであるーー。〈つづく〉


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