10日目:愛の瞑想

いよいよ聖なる沈黙の解禁。10日間をともにした人たちと初めて話す。「はじめまして…じゃないですね、ははは」的な。人と話すのが苦手なぼくでさえ、全員といろいろ話して楽しかったです。反面、話すと人柄が見えてくるし、次第に気を遣いはじめます。少し社会に戻る感じ。いきなり実社会に帰ると順応できない人がいるからリハビリ的にこの1日があるのだと。なんかちょっとわかる気がしました。

この日は、新しい瞑想を最後にひとつ教えてくれました。不覚にもめっさ感動。メッターという「無償の愛と慈しみ」を放出する瞑想。師がそのやり方を英語で解説し日本語訳が直後に流れるテープを聞くのですが、最後のメッセージがなんとも心ピュアすぎて、10日間の達成感もあってか、両目から涙が流れ続けてしまいました。瞑想しながら泣いてる40代のガリガリのおっさん。もう、かなりあれな感じですが。しかし、ブッダめっさええやつ。

そしてセンターにこちらを向いて座る日本人の先生。たまにカウンセリングを行うだけで、ずっと座ったままと思ってたら、「瞑想中、ずっとあなたたちにメッターの瞑想を捧げていました。良き瞑想が出来ますように」と。めっさええやつ。また涙がでた。

最後にボランティアスタッフさんの挨拶。ひとりの挨拶がとても印象的でした。何をしてあげても誰もありがとうすらいってくれない(話したらダメなので)。それが心地よかったと。普段は、何かしてあげたら、見返りや少なくともありがとうの言葉を期待してしまう。それは無償の奉仕(愛、慈しみ)ではない。恋人や子どもにすら無理なそれを、ここで感じて働くことができた。と。

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