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根性の育て方ってあるの?

根性とは・・・
「根性」とgoogle検索してみると・・・
その人の性質全般をつらぬく、根本的な(強い)性質。と出てくる

しかし、一般的に用いられる意味合いは少し違うように思う。


一つの困難に立ち向かう力や、諦めない力を「根性」と認識されている傾向が強いような。

Never give up だと根性があるの?

諦めない力を持つことはこだわる力と等しく、仲間だと思うのだけれど
Never give up の心と根性があることは同列に語っていい言葉なんだろうか。

「根性を育てたい」と聞くたびに、それは「忍耐力」では?と思うことがしばしばある。

忍耐力で人は幸せになれる?

忍耐と根性があればこの子は幸せになれるのだろうか

忍耐力と根性のちがい

英語だと忍耐力は別の意味の言葉になるかも。体力的な意味合いを持つ、endurance, 辛抱強さのような精神的な patience, 粘り強さのようなしつこい感じの意味合いのpersistence

根性がある=諦めない力だとしたら、一つのことにしがみついて離れなければいい。だけれど、その諦めない力は人の強さを表す指標として有効なの?


縫い目が汚くてもいいのです。最初は誰でも縫い目は粗い。

少し鈍感で変化がなくても楽しく続けていけるタイプ

ある程度の鈍感さと体力を持ち、コツコツ同じことを続けることが苦ではない人が「根性がある」と評価されていませんか?

私自身、コツコツと同じ作業をすることは嫌じゃない。
むしろ脳内がアドレナリンで溢れて、3週目くらいから急に作業効率が良くなりサクサクと終わられてしまう。1600本の鉛筆の袋詰めもすらすらと。
手作業の事務仕事(雑務)はお得意。それは根性があるからじゃなくてそう言う性質!

少し鈍感について・・・
例えば、小学校受験をする未就学のお子さんは初めての場所、初めての人に囲まれても不安になって泣いたり、話せなくなったりしない子がご縁をいただける。

多くの親御さんが入学させたい慶應は面接がないから、初めて会う人と話をする必要はないけれど、親と離れて行動し筆記のテストや行動観察、お絵描き、指示体操をしなければならない。普段の自分よりもいい成果を出せなければ、落ちてしまう。

初めての場所・場面で頑張れる子=根性がある
ご縁を頂けなくてもめげない=根性がある

それは裏側から見れば、少しの鈍感さが手伝ってくれているのです。

敏感で色々な変化に気付いてしまう人だったら

新しい場所に緊張したり、不安になったり落ち着かない気持ちになる人は敏感な人が多い。

小さな変化に気付いたり、初めての場所や慣れない人の間では自分らしくいられない人もいる。

例えば、学校や新しい職場など慣れない場所では、人の機嫌や、声の大きさが気になってしまう。

小さなミスや例えこちらに過失がなくても、冷遇される気がすることに耐えられなくて、そこにいることを諦めると思う。

気が弱いと評価されることも多い敏感な人、
表向きでは「敏感に気付けるって才能!」とか言われるのだけれども、
少し鈍感くらいの方が、平然と色々なことをこなしていく。

敏感な人が不安になるとして、それは根性がないことになるんだろうか。

我慢ができないことになるのかな。

我慢ができない人だねと言われる? 言われるならそれでいいと思う。

あなたの持って生まれたその敏感さは根性を鍛えるために消耗するのではなく、自分が幸せになるために使ったほうがいい。

根性のある人ない人の境目?

根性があると評価されることの中には、少しの鈍感さが必要と述べたけれども、実は鈍感さよりももっと大事なものがある。

それは「体力」!体力があるから成せることがある。先に述べた小学校受験もそうだが、子役もそうだろうと思う。小学生なのに20時前に寝るような子は向いていない。受験にも子役にも向いていない。

世間一般の根性があるかないかで判断されたらないだろう。疲れてしまうから。

体力があれば睡眠時間が少なくてすみ、その分塾や習い事に使うこともできる。故に体力も根性があるかないかの指標になり得る。

たくさんの習い事をしていたら、親は安心かもしれない。でも、指導方法が根性論の場合には習い事などしない方がマシだったりするので覚えておいて欲しい。

根性論は人を育てるのか

子どもは愛されて認められて、まるごとの自分で抱きしめられて初めて育つ。
根性論は戦後の日本のスポーツ界で多く使われ、しごきと深く結びついている。
人格を無視したしごきに耐えられることが根性があると評価されるようになったのも戦後のことだ。

根性論は、戦時中の軍隊の教育方針でもあった。

育成に役立たないことは戦後のスポーツ史の中で、さまざまな指導者が指摘している。選手寿命も縮めてしまうし、無理を強いることで精神が崩壊し長く続けることが難しい場合も出ていた。

根性はそれぞれの素質

仏教の言葉から根性という言葉はきているらしい。
根とは根っこ、大地にねざす強い根
性はその人の持つ資質、その人の持つ資質が太くて強い。それってどういうことなんだろうね。生まれながらにして備わっているその人らしさを持ち続けることができたなら、それは根性があるってことになるね。

「見上げた根性の持ち主」
何かを成し遂げる強い精神、気力、逞しい精神の持ち主。

人間は生まれた時は傷つくこともなく、文字通り無垢のまま生まれてくる。
そばに寄り添ってくれる養育者の元でニコニコ笑っている赤ちゃん。
目があって微笑みを覚えた頃の赤ちゃん、人見知り前の赤ちゃんは全てを信頼して生きている。
好奇心を体にパンパンに詰めて、自分の手のひらと出会い、見つめ、体を動かして見ては一つ一つの動きを自分のものにして近い将来歩き始める。2本の足で。

見上げた精神の持ち主とは一体どんな人なんだろう。
何をするにも自信があって、何をするにも恐れない。
その強い心は少しの鈍感さと社会に対する絶対的な信頼から生まれている。

考えてみて欲しい、家を一歩出て社会が自分の敵だとしたら
怖くて何もできないだろう。

考えてみて欲しい、わからないことをわからないと言える家庭じゃなかったら
怖くて何もできないだろう。

失敗を恐れずにいられるのは、自分の後ろを丸っと持ってくれる大人がいるから。

転んだ時に寄り添ってくれる人がいるから。

痛かったねって言ってさすってくれる人がいるから

根性を育てたいのであれば、子どもを認めて待ってあげてほしい

根性を育てたいのであれば、今目の前にいる子どもをその子のやることを否定せずに聞いてやること。

そんなふうに言うと、あんまりウケないんだなぁ。
子どもを認めてあげてってことがわからない大人が多い(夫も含めて)

失敗したのなら、失敗についてだけ語ること
叱る必要があってもなくても、まずは一緒に悲しんであげること
叱る必要があるのなら、プランBも提案すること
その子の存在を否定するようなことを言わないこと。

この辺に気をつけるだけで、子どもは変わるよ。

そして、繰り返しになるけれど
根性は生まれ持っての性質。敏感さや鈍感さは変えられないにしろ。
気付き方を変えていくことはできる。インプットするときの思考の癖を一緒に考えることはできる。

子どもに忍耐強い子になって欲しいのか根性のある子に育って欲しいのか、
まずは、どっちなのかを考えた方がいいかなって思う。

心の豊かな子に育てば、大人になった時に頑張る力はついてくる
頑張る力が根性などだとすれば、まず小さいうちは頑張らせることよりも心を豊かに受容して育てること。

もちろん、ダメなことをした時には、一緒に考えて、プラン B ,Cを提案して、どうすればよかったのか、どうすれば誰も悲しくならなかったのかを共に考える必要があります。
それは心を豊かに育てることに繋がりますからね。

子どもの書いた絵を否定しないのも豊かな心育ての一つ(電車のお絵描き)

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