結婚の魅力が分からない話

平成最後の冬、友達が結婚した。
別の友達は新しい彼氏が出来、また別の友達は彼氏からプロポーズされた。

残念ながら今の私自身には浮いた話がひとつもない。
大学卒業後に出来た彼氏と1年近く付き合っていてこのまま結婚するのかなとぼんやり思っていた。
しかし向こうの親に会った時、私が片親ということに向こうの母親が眉をしかめた。
それまで和やかに会話していたのに親の話が出ると空気が一変したのだ。
分かりやすすぎてちょっと面白かった。
彼氏は気にすることはないと言っていたがそれ以降段々と連絡が減り、会う機会が減り、これはもう無理だなと悟り別れを告げた。
どこかホッとしてるように見えた。

何故皆そんなに簡単に彼氏が出来るのか。
Amazonで買えるのか。それとも楽天か。ポイントは使えるのか。

しかし今の私は彼氏が欲しいとも思わないし結婚したいとも思わない。
何故だろう。小さい時は人並みに結婚に憧れを持っていたりもしたのに。
あの白いヒラヒラに対する憧れはどこに行ってしまったのだろう。

なぜ結婚するのか周囲の既婚者、結婚経験者に聞いてみた。
「家賃を抑えるため」「好きだったから?」「世間体」「気づくと外堀から埋められてた」「してみたかった」「相手とずっと一緒にいたいから」

何故ずっと一緒にいたいのか、それがよくわからない。
私はひとりでいる方が楽だし好きだ。
恋人がいたときもデートでアニメイトの近くに行くとこのまま1人でメイト行きたいなと思ったりしていた。同じ趣味のオタクと付き合い一緒にメイトに行った時も1人で行った時よりワクワクしなかった。
どんなに楽しいデートでも家に帰るとめっちゃ疲れたなと思うし反動で次の日はずっとひきこもった。

しかしそれが推しだったらどうだろう。
推しとずっと同じ空間にいたい、推しの未来を見守りたい。
推しの財布になりたい、推しを養いたい。

そんな願望を叶えることが出来る。

そうか、結婚ってつまり同担拒否。
推しを誰にも取られたくない、自分1人のものにしたい。
それが国に許される、司法が推しを自分1人だけのものだと認めてくれる。
なるほどそれなら納得できる。それが結婚の魅力の一つなのだろう。

つまり私はまだ同担拒否をしたいと思うほどの人間に出会っていないのだ。
人生をかけて推せる3次元を認識していないのだろう。
いつかこの人の未来を見守りたい、葬式の喪主になりたい。
そう思える人が現れると嬉しい。

思ったこと、考えたことの吐き出し。