54.中世のイギリスとフランス
①終わるノルマン朝。
ノルマンコンクエストでウィリアム1世がイングランドの国王になった。そしてウィリアム1世はフランスではノルマンディー公だった。フランスの家臣でありながらイギリスの王という謎な関係になった。ウィリアム1世からノルマン朝が始まり、時代はヘンリ1世。問題が起こった。後継ぎを乗せた船がドーバー海峡に飲み込まれたのだ。
ホワイトシップの遭難だ。ドーバー海峡はとても流れが早く多くの船が沈んでいた。例に漏れず王子たちの船も海の藻屑となった。
これは痛い。
②始まるプランタジネット朝。
ヘンリ1世の息子たちは海に沈んだ。しかし、娘がフランス貴族に嫁いでいた。アンジュー伯。マチルダの息子をイングランド王に迎え、ヘンリ2世となった。そしてヘンリ2世はアキテーヌ公の娘を嫁に迎えた。土地を受け継ぎ、西フランスの大部分がヘンリ2世の領土になった。別名アンジュー帝国。
ヘンリ2世からの王家をプランタジネット朝という。アンジュー伯の紋章のニシエダから家名がプランタジネット朝と呼ばれた。
③反抗期の息子たち。
ヘンリ2世の息子は4人いた。ここでは二人だけにしとく。ライオンの心を持った獅子心王リチャード。冒険に明け暮れ、イギリスには6ヶ月くらいしかいなかった。もう一人は失地王ジョン。父親から領地をもらえなかったことをかわいそうに思えてヘンリ2世に溺愛された。
フランス王は不安で不安でしょうがなかった。
仏王フィリップ2世「フランス王といっても領地は少ししかなかった。しかしヘンリ2世はどうだ。フランスの大部分を所有している。家臣のくせに生意気な。」
家臣「陛下。ヘンリの息子たち、どうやら仲が悪いらしいですぞ。加えて、親子関係もうまくいってないらしいですぞ。」
仏王フィリップ2世「それはいい。ヘンリの息子たちに仲たがいさせて、父親と対立を悪化させたれ。」
作戦はうまくいった。リチャードは父親を裏切り、城を攻めた。怒り狂うヘンリ2世。
ヘンリ2世「リチャード!絶対に許さんぞ。恩を忘れたか。・・・ん?」
ジョン「リチャード兄!本当にお父さんを倒すんですか?」
ヘンリ2世「あれはジョンではないか!・・・。最愛のジョンが敵側におるのか。もう生きる希望も失ったわ・・・。ふ。」
ヘンリ2世は亡くなり、リチャードが王となる。一人高笑うフランス王フィリップ2世。そして教皇から十字軍の依頼がくる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?