胸肩峰動脈(Thoracoacromial Artery)　まとめ

胸肩峰動脈(Thoracoacromial Artery)　まとめ

胸肩峰動脈(Thoracoacromial Artery)　

・小胸筋の後方、烏口突起付着部下方にて腋窩動脈から分枝
・小胸筋の内側縁を辿りながら鎖骨胸筋筋膜を貫いて前方に走行
・4つの枝に分かれる

１　三角筋枝

・鎖骨胸筋筋膜を貫いた後に小胸筋の前方、烏口突起の下方を外側に走行
・大胸筋と三角筋の間を橈骨皮静脈と併走
・大胸筋と三角筋を栄養

２　肩峰枝

・鎖骨胸筋筋膜を貫いた後に烏口突起の前方もしくは上方を外側に走行
・三角筋を貫いて肩峰表層に至る
・肩峰周辺にて肩峰動脈網を他の動脈（後上腕回旋動脈と肩甲上動脈）と共に形成

３　鎖骨枝

・鎖骨胸筋筋膜を貫いた後に鎖骨の下方を内上方に走行
・鎖骨下筋と胸鎖関節を栄養

４　胸筋枝

・鎖骨胸筋筋膜を貫いた後に下方に走行
・小胸筋と大胸筋を栄養

考察

・胸肩峰動脈は小胸筋・大胸筋などの伸長性の低下が見られやすい部位の間を走行していることから、圧迫などの影響を受けやすいのではないか
・そうなると虚血性の侵害受容器の閾値の低下などにも繋がれる可能性もある

参照資料

・ネッター解剖学アトラス　原書第5版
・Wikipedia
・Atlas of Anatomy