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『仮面ライダーBLACK SUN』(2022/日本

映画じゃないんですけどね、なんだかんだで2回観ましたので感想を述べていきます。
1987年テレビ放送された『仮面ライダーBLACK』のリブート作品であり、『孤狼の血』などで有名な白石和彌監督による大人向けの仮面ライダーとなっております。
当然の如くR-18指定の作品となっておりますが、それはグロ描写によるものとなります。仮面ライダーですが子供には見せられたものではありません。

全体的に好印象もイマイチなところはある

まず素直な感想からいうとすごく面白かったです。冒頭のハードな改造手術シーンにて「これだよ、これ!」とテンションがあがり全10話一気に駆け抜けて観てしまいました。勢いで全部観ましたが、途中で「なんやねん、これ?」とか「これは荒れるぞう」と思うところもありました。そういう疑問は一旦飲み込みましてブラックサン充の440分を楽しみました。

すごく良かったんですけど、どうしても良くなかったところが3つあったのでそこからシェアさせてかださい。

  1. チュン助の演技が棒

  2. 全話一挙配信はいやだ

  3. 主題歌が耳に残らない

まず1.ですがヒロインの友達に雀怪人なる下級怪人の少年が登場します。観たことない俳優だったので初演技かもしれませんが実年齢は20歳で中3の役をやってます。その他キャストは西島秀俊や中村倫也、中村梅雀、吉田羊、濱田岳などそうそうたるメンツのなかで雀怪人ことチュン助の演技は下手すぎて浮きまくりです。

チュン助が出てくるたびに「ああ、これフィクションなんだなあ」と現実に戻されるのは減点さざるを得ません。チュン助の役を原作ではクジラ怪人がやってたように思うのでここはリンクさせてもよかったのでは!?とか思ってしまいますね。

全話一挙配信はワクワクできない

続いて2.です。これは流行りなのかもしれないですが僕は好きじゃないです。やはり1週間に一本配信してもらい、間の1週間をワクワクして過ごしたい。

その間に考察する人もたくさんいるでしょうから、そういうの込みで配信期間を祭として過ごしたかったですし、ゆっくり観ることで展開の速さやすぐに受け入れられない設定も飲み込めたと思うのです。ビルゲニアが太すぎるなんてことはよく言われてますが、これも時間かけてやれば受け止めて観ることができたと思うのです。

例えですが、1995年に初めてテレビ放送された『新世紀エヴァンゲリオン』が一挙配信されていたらどうでしょう? 23話までハイテンションで視聴して残り2話でその期待を見事に裏切りブチギレする国民が大量発生したのではないでしょうか!?

いや、週一放送で見ても納得いかなかった人もたくさんいると思いますが、一挙配信のショックよりは少ないのではないでしょうか!?

ということで一挙配信には否定的な立場で今後もやっていきたいと思います←

最後に3.ですが、これも一挙配信の弊害でしょう。主題歌をまったく聴く気にならないです。一挙配信だからすぐに次のエピソードに飛べるわけです。そうしたらエンディングに流れる主題歌なんて聞いてられません。

最初の一回はまあ聞きますが、まあこんなもんかと思ったらもう聞かないです。別に劇中に主題歌が流れるわけでもなし、主題歌の歌詞が作品の世界とリンクするわけでもなく、全然耳に残らなかったのが残念でしたね。

同じくリブート作の『仮面ライダーアマゾンズ』の主題歌は歌詞も世界観にあってるし、1週間の引きもあるしで、主題歌も含めて作品を楽しめました。せっかく主題歌も作ったわけですからそれを活かしてほしかったですねぇ。

イマイチな点があっても原作リスペクトで許せてしまう

というイマイチだったところがあるのでマイナス3で7点をつけます。長々とディスってしまいましたが、そのほかはすごく良かったですよ。

一番よかったら大真面目に大人の仮面ライダーをやるにあたり、不都合そうな原作設定は省きそうなものですが、それは大真面目に取り入れて作ってくれたことです。

創世王、顔出し怪人ビルゲニア、サタンサーベル、キングストーン、三神官、ゴルゴム、バトルホッパー…など。

しっかりそのまま用語出してくるところは流石です。イマイチな3点も原作リスペクトで全て許せてしまう印象です。(原作しらない人はイマイチだけが目立つかもしれないですが)

前作の『仮面ライダーアマゾンズ』は原作から引き継いでる要素が弱く感じていたので、ここまでやってくれると感動すら覚えます。

結果的に2回観てるのですが、2回観るのはいいですね。一挙見して消化不良なところや細かい小ネタにも気づくので大変良きです。願うなら1週間に一回観たかったですけどね(しつこい)

(採点:★★★★★★★☆☆☆)

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