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DJのセクハラ騒動と営業よくある話

夏フェスでDJを務めていた女性がセクハラ被害にあったという話題。
色っぽい女性が自ら近づいてきたのでつい…という本能シカタナイ説に対し「服装で判断するなんて」という道徳的にあり得ない論がうずまいていた気がする。

何となく忘れらている気がするのであえて書くけれど、被害に遭ったのは「DJ」でありミュージシャン。つまり彼女は音楽を提供する人であって、性的なサービスをする人ではないのだ。なのに「若い」「女性」「露出が多い」という条件が揃った途端、プロのミュージシャンではなく性的な対象と見てしまうのは何なのだろう。

今回は被害者が公の場で告発を行ったので表面化したけれど、こういう「やらかし」をする日本人て、海外では時々いる。露出の多い衣装でパフォーマンスを披露するダンサー(サンバ等が多い)の腰を触ったり、胸やお尻ばかりを撮影してみたり。もちろん、パフォーマー側からものすごい顰蹙を買うけれど、本人たちは何も知らないまま帰国してしまう。

営業の現場でも、買い手の立場を勘違いしたこの手の人にたまに会う。積極的に話しかけてくる(営業だからね)「若い女性」に恋愛感情を期待したり、やたら外見やプライベートについて聞かれたり。富裕層向け金融商品の営業をしていた先輩は、新卒のころ「キミが処女だったら契約してあげる」的な発言をよくされたそうだ。もう30年くらい前の話なので、そんな失礼な金持ちは絶滅したはずだわよ、と笑っていたけれど。

悲しいことだけど、DJだろうが営業だろうが働く女を「珍しい」と思ってしまう人が男女を問わず一定数いる。「最近は女性が頑張ってますね」なんて発言の裏には、女が活躍するのは「最近」だけだろう、という突き放した見方が必ずある。年毎に流行りのスイーツが入れ替わるように、スタンダードな存在にはならないと感じているのだ。

なのでセクハラ被害を訴えたDJの女性は、女性として嫌な目にあわされた事に加え、パフォーマンス以外の面で勝手な評価をされたことにプロとして腹を立てたのではないだろうか。例えが古くて恐縮ですが、マドンナが同じような行動をしたとしても誰もセクハラなんてしないだろう。

人気商売なんだからそれくらい受け入れろと言う人もいるかもしれないけれど、おそらく、そういうい時代はもうすぐ終わる。それは真っ当な労働で収入を確保する事が社会のスタンダードになりつつあるから。

(長くなったので今日はこの辺で)

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