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プロトタイプとして役目を終えた「THE HOUSE」と、HLABが踏み出す新たな一歩

HLABでは多様な学生と社会人が集う実験的な教育寮として「THE HOUSE by HLAB」を運営してきましたが、2021年2月28日(日)をもってこれをクローズいたしました。このnoteでは、THE HOUSE by HLABがどのような経緯で生まれたのか、そしてクローズした後HLABがどこに向かっていくのか、についてご紹介したいと思います。

サマースクールの体験を、日常の中に再現する

「世代、国境、学校を超えてお互いから学び合う」という刺激的な体験を、サマースクールの外でも実現するにはどうすれば良いのか。そんな疑問を実際に検証するべく、2016年10月、THE HOUSE by HLABは中目黒にオープンしました。

THE HOUSEはオープン以来、サマースクールの運営で得た知見に基づいて「レジデンシャル教育」の可能性を追求するプロトタイピングの場として活躍を続けました。ハード面では、個室がリビングを取り囲む構造とすることで、偶発的な対話や交流が生まれやすい仕掛けが施されていました。入居者の定員は9室11名でしたが、最大で170人もの方が訪れた月もあるなど、THE HOUSEはそこに住む人や訪れる人に対して、たくさんの学びと出会いの機会を提供してきました。

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生活上の課題を学びの種に

複数人が共同生活を送るなかで、「洗い物が溜まってしまう」「共用スペースにものが置きっぱなし」といった生活上の課題は避けて通ることはできません。THE HOUSEでは、そうした些細な生活上の課題すらも、住む人全員「学びの機会」としてが向き合い続けてきました。一人ひとりの習慣や綺麗さへの許容度の違いはどうすれば乗り越えられるのか、どうしたらシステムとして複数の課題を根本的に解決できるのか。時には対立することもありましたが、じっくり話し合うことによって一つ一つの課題を乗り越えてきました。

2020年4月からは「Residential Lab」というプログラムのもと、レジデンシャル・カレッジでの体験、問題解決、学びのサイクルを構造化し、本格的にカリキュラムとして定義していきました。今、SHIMOKITA COLLEGEで実践している「リベラルアーツ・セミナー」や「ハウス・リフレクション」なども、このときの経験がプログラム設計に色濃く反映されています

SHIMOKITA COLLEGEで踏み出す新たな一歩

HLABは常に実験とプロトタイピングを繰り返し、前へ進んできました。高校生向けのサマースクールは、アメリカの寮生活での体験を日本で再現できないかという実験から始まり、全国4地域で総勢240人を対象するまでに成長しました。(新型コロナウイルスの影響を鑑みオンラインとなりましたが、2020年も4地域で実施しました。)

レジデンシャル・カレッジもまた、THE HOUSE by HLABという場で実験を繰り返すことで「レジデンシャル教育」のあり方を検証してきました。その実験の集大成こそが、2020年12月に小田急電鉄・UDS・HLABの3社が共同でオープンした「SHIMOKITA COLLEGE」です。

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THE HOUSE by HLABはその役目を終えクローズとなりましたが、HLABはSHIMOKITA COLLEGEという場を通して、さらに新しい一歩を踏み出していきます。SHIMOKITA COLLEGEの発展に注力していきますので、引き続き応援をどうぞよろしくお願いいたします。

現在も1期生としてカレッジに加わる仲間の追加募集を行っておりますので、ご興味のある方は以下ホームページからぜひご応募ください。


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