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取材レポートvol.6ー1 ケンセイシャフォレスタ&ケンセイシャソーラー

東神楽町は「ゼロカーボン宣言」のまちです。
すでに色々な計画と取り組みがはじまっています。

今回は町内でゼロカーボンに取り組んでいる
「ケンセイシャフォレスタ」と「ケンセイシャソーラー」
を見学取材しました。

【ケンセイシャフォレスタ株式会社】

(株)北海道健誠社では主にリネン・クリーニング工場では、木質バイオマス※1参考)を使用したボイラーで熱源をまかなっています。

・景気の影響を受けずに燃料である木質バイオマスを安定調達するため
・地球環境を守りながら事業発展するため

バイオマス燃料の製造部門として、
「ケンセイシャフォレスタ株式会社」が設立されました。

1,2007年から木質バイオマスを使用したボイラーにより熱源をまかなう。
2,2011年よりバイオマスボイラーからの余剰蒸気でバイオマス発電機を稼働させ自家発電を開始
3,2013年からは太陽光発電パネル1,836枚を設置し、最大出力477kW、年間約50万kWhの発電を行う。
(バイオマスボイラー運用と燃料生産の一貫体制は(当時)全国では3番目、道内初の取り組みでした。)

株式会社北海道健誠社HPより

((  木質バイオマスチップ製造工程  ))
①原材料調達・仕入れ
②搬入 
③保管・乾燥 
④破砕 

バイオマスボイラー工場(東神楽町工業団地)へ搬入

搬入口・破砕重機

ここでは産業廃棄物木材・間伐材を木質バイオマスチップに破砕する加工を従業員4名で行っています。
破砕にはアメリカ製とドイツ製の2台を運用しています。
この2台のそれぞれの特性を活かして、産廃木材に含まれる金属を磁石で除
去しながら破砕しています。丸太の状態から5~10センチ程度の大きさへの
破砕作業です。
含水量を調整し、ボイラーでの熱効率が上がるよう工夫を重ねてきました。
元々家具工場だった建屋は、木材を雨風から守る形状になっているので、保
管状況もある程度調整でき安定生産できています。

広い敷地に山積みに置かれた1000トン以上の産廃木材・間伐材。一見、沢山ある様に思いましたが、「これだけあっても、1~1.5か月分しかもたない」ときいて、ドキリとしました。

写真左上から下への破砕工程を経て右のウッドチップに

木材から木片になったウッドチップを横目に敷地を一周すると、
左手にソーラーパネルがみえてきました。

【ケンセイシャソーラー株式会社】

ケンセイシャソーラー(株)は13,000㎡の土地に1,836枚のソーラーパネルが最大出力477kWで発電しています。年間の発電量は約50万kWh※になります。ここでつくられた電力は、FIT事業として2032年まで全量北海道電力に売電され、皆さまのご家庭へと供給されることになります。
※年間発電量は一般家庭約100戸分の消費電力量に相当します。

株式会社北海道健誠社HPより

FIT事業として「ケンセイシャソーラー」のソーラーパネルで発電した電力は全量売電され、2032年までみなさんの家庭に供給されているんですね。

川東所長

東神楽町工業団地内の工場では燃焼容量6トンと8トンのバイオマスボイラーがあります。燃料を重油から建築廃材や割りばし、間伐材などの木質バイオマス燃料に転換して使用することで、CO2排出量を2360トン削減しました。

株式会社北海道健誠社HPより
(株)北海道健誠社のボイラー

川東所長から、
作業の工程や作業車の実際の稼働状況をガイドしていただきました。間伐材、産廃木材の有効活用の努力とカーボンニュートラルへの取り組みがよく理解できました。ありがとうございました。

ウッドチップの活用の流れ(株式会社北海道健誠社HPより)

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日本では2020年10月「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明しました。

東神楽町も2022年3月にゼロカーボンシティを宣言しています。

東神楽町HPより


東神楽町は、再エネ導入・省エネ化の取り組みを進めることで
「ゼロカーボンのトップランナー」を目指しています。

[想定される取組]
・太陽光発電(建物系・土地系・既設施設・フロート式)
・小水力発電(高台幹線用水路)
・廃棄物系バイオマス(バイオマスプラント:乳肉用牛糞尿・生ごみ)
・再エネ電力購入(再エネ地産地消)・省エネ(EV導入)
・森林の適正な管理(CO2吸収源)

今回の見学取材を通して、東神楽町には
貴重に思える『ヒト・モノ・コト』
が沢山あることに改めて気づかされました。

東神楽町を訪れた誰もが「住みたい町」

東神楽町を出た人たちが「帰ってきたい町」

こんな町になりうる貴重な要素を、今後も拾い続けたいと思います。

<vol.6-2「株式会社北海道健誠社」へ続く


※1木質バイオマスとは
「バイオマス」とは、生物資源(bio)の量(mass)を表す言葉であり、「再生可能な、生物由来の有機性資源(化石燃料は除く)」のことを呼びます。そのなかで、木材からなるバイオマスのことを「木質バイオマス」と呼びます。
木質バイオマスには、主に、樹木の伐採や造材のときに発生した枝、葉などの林地残材、製材工場などから発生する樹皮やのこ屑などのほか、住宅の解体材や街路樹の剪定枝などの種類があります。
一口に木質バイオマスといっても、発生する場所(森林、市街地など)や状態(水分の量や異物の有無など)が異なるので、それぞれの特徴にあった利用を進めることが重要です。

林野庁HPより引用


[取材メンバー]
 東神楽町地域おこし協力隊
 note隊員紹介 No.1せきや隊員(映像・写真撮影)
 note隊員紹介 No.3れいちゃん(映像・写真撮影・記事校正)
 note隊員紹介 No.5まっちゃん(記事・運転)
 note取材レポートNo.5 大吉隊員(取材)Special Thanks!
 東神楽町役場まちづくり推進課 遠藤さん  Special Thanks!

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